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調査は、東京23区の分譲・賃貸マンションについて、大型(80平方メートル以上)、標準(40〜80平方メートル未満)、小型(40平方メートル未満)の各タイプ別に価格や賃料を集計した。
新築のマンション価格は、都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)で、大型が前期比16・5%、標準が17・4%、小型が14・8%といずいれも10%超の値上がりで、07年下期から続いていた価格下落がストップした。
23区全体でみても、新築は大型タイプは前期よりも下落幅が縮小し、標準・小型タイプはこれまでの下落から上昇に転じた。中古でも、小型タイプが上昇に転じた。
一方、マンション賃料は都心5区の新築で、大型タイプが前期比3・4%下落となり、上期の6・9%下落から下げ幅が縮小。標準タイプも0・5%下落で、3・1%下落から縮小した。ただ、小型タイプは1.4%下落で上期の0.1%下落から大きく拡大した。
同研究所では「都心では成約物件が増加を続けており、市況回復の兆しがみられている」と分析している。
世の中の景気回復に伴い、不動産相場の底入れを示唆するニュースが増えてきていますが、これもその1つですね。日本不動産研究所というところが東京23区のマンション市場を定期的に分析しているようですが、その最新の分析によれば2009年下期(7〜12月)において、都心5区において新築物件の値段は2年ぶりに上昇し、23区全体でも大型タイプを除けば上昇に転じたようですね!
少なくとも東京23区においては、いよいよ不動産価格が底入れされ、今後、上昇に転じていくのは間違いなさそうですね。
ちなみにこの調査で面白いのがマンション賃料についても集計しているところですね。こちらは引き続き下落しているようです。一般的にマンション賃料というのは不動産価格に遅行するものなのでしょうか?
確かに、不動産価格が5,000万円から4,000万円に値下がったと言われれば、「今のうちに買っておこう」という気になりやすいかもしれませんが、一方で賃料が10万円から8万円に値下がったと言われても、「じゃぁ、引っ越そう」という気にはなれないですよね。引越しには所定の固定費(引越し代とか)がかかりますので、それを埋め合わせるだけの経済メリットが必要で、賃料だと不動産価格ほどその経済メリットが見えにくいというのはあるのかもしれませんね。
しかしそうは言っても賃料だって数年は払い続けるわけで、仮に4年間で考えても月2万円違えば100万円くらい異なってきます。このサイトの読者の方で「賃貸派」は少ないと思いますが、もし賃貸派なら「引越しは不景気の終わりの時に」というのが賢い方法なのかもしれません。
さて、こういう統計結果を拝聴すると、その推移が見たくなるものです。ということで原本を確認すると、不動産価格の推移はこんな感じですね。
こうしてみると確かに不動産価格が底入れされつつある気がしますね。
しかしこうやってみるとリーマンショックなどによって都心5区の物件は大きく下落したのに対して、23区ではそれほど下落していないですね。都心5区がピーク時から4割程度下落したのに対して、23区は1割から2割の間くらいですかね。
前回調査では都心5区の標準物件と23区の標準物件がほぼ同じ値段になっているように見えます。単純に資産価値だけを考えれば、都心5区の物件の方がいいですよね。平均的には。
もし今、マンションを購入するなら、今後の値上がりも期待できる都心5区の物件の方がいいのかもしれませんねー。もちろん経済合理性だけでマンション選びをするというのは良くないとは思いますが。
(編集部)