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固定金利型住宅ローンの3年物は、全行が前月比0.05%引き下げて年3.15%になった。5年物は0.05%引き下げて、みずほ銀行を除く全行が年3.40%、みずほ銀行は年3.35%。10年物は0.1〜0.2%引き下げて、みずほ銀行が年3.75%、そのほかは年3.80%とした。
長期金利の低下などに対応した。
10月初旬に日銀によるゼロ金利政策の復活が発表されたわけですが、11月になり、その後初めての住宅ローン金利の改訂を迎えました。上記記事にもあるとおり確かに10年ものや、あるいは20年・30年などの長期固定金利を中心に金利が下がりましたが、しかしその下落幅は概ね0.1%程度ですね。
「ゼロ金利」という響きからするとちょっと期待ハズレに感じている方も多いのかもしれません。
実際のところ、日銀が「ゼロ金利」に誘導するのは期間が1日の「超」短期金利でありまして、全ての金利をゼロにする、というわけではありません。そもそも日銀の力をもってしても、全ての金利をゼロにするのは不可能です。
住宅ローン金利と関係が深いのは10年もの国債の金利を表す「長期金利」ですが、では長期金利が最近ではどんな感じになっているかと言うとこういう推移です。
ゼロ金利が発表された10月初旬にガンと下がったものの、そこからはむしろ上昇基調と言えるかもしれません。となると、今の状態が続くようであれば、住宅ローン金利はこのあたりで下げ止まるか、むしろ来月あたり少し上昇する可能性もありますね。
前回のコラムでも触れましたが、日経調べのこのグラフによれば、前回の「ゼロ金利」は2001年から2006年くらいだったと思いますが、それと住宅ローン金利はあまり連動していないことが分かります。
住宅ローン金利は、少なくともこの1年くらいは相対的に十分低い状態と言えそうです。したがって「ゼロ金利」に過度に期待してもいけないのかもしれません。
では今後の金利の見通しはどうでしょうか?
上記のとおり足元では金利は少し上昇しているようですので、このままいけば「下げ止まり」ということになります。
金利がさらに下がる可能性があるとすれば、今週のアメリカの金融緩和策を受けて、日銀がさらなる金融緩和策を決定すること、ですかね。
とはいえ住宅ローン金利自体は史上最低のレベルまで下がってきていますから、やはりあまり過度に期待してはいけないような気がします。むしろ反転していく可能性を視野に入れて、借入・借り換えや金利固定のタイミングを狙ったほうがいいでしょうね。
もちろん仮に金利が反転して上昇したとしても、たかが知れているとは思いますが・・・。
(編集部)