※当サイトには広告リンクが含まれています。
住宅金融支援機構は2日、長期固定金利の住宅ローン「フラット35」の12月の適用金利を発表した。主力の21年以上は取扱金融機関の最低金利が2.21%と、前月比で0.01%上昇。20年以下も1.92%で、前月比0.01%上がった。金利上昇はいずれも2カ月連続。長期金利の上昇などを反映した。
<編集部からのコメント>
すでに当サイトの住宅ローン金利情報も12月現在のものに変更しておりますが、新しい金利を見て、おや?と思った方もいるかもしれません。民間の住宅ローンが全般的に低下傾向にあるのに対して、フラット35の金利が少し上がったからですね。
上がったと言っても上記記事にあるとおり、先月比、わずか「+0.01%」ですから「誤差の範囲内」とも言える変動でありまして、実質的にはむしろ「据え置き」に近いわけですが、とは言え通常の感覚から言えば、景気も低迷し、株価も大きく下がっている中で、金利が下がるならまだしも上がるというのはかなり違和感があるのではないかと思います。
2ヶ月連続ですしね。
このフラット35の金利は、国債10年もの金利=長期金利とリンクしているわけですが、その長期金利の推移をチェックしてみるとこうなっております。
確かに足元ではやや上昇・反転傾向が見て取れますね。特に11月の0.9%台の金利水準からは大きく反発しております。
通常は金利は景気や株価と連動し、株価が上がれば金利も上昇し、株価が下がれば金利も下がる、という相関関係にあるわけですが、ではこの数週間、株価が回復しているかと言うと、確かに少しは戻していますが、金利ほどしっかり上昇しているわけではありません。
この金利上昇の背景には・・・やはり欧州債務危機もあるのでしょうね。つまり国債全般に対する信用力の低下→国債価格の下落=金利上昇、という流れです。
と書くと、すわ国債暴落=金利暴騰か、と不安になる方もおられるかもしれませんが、引き続き長期金利は1.045%と「超」低金利であることには変わりありません。今年の春先と比較してもかなりの低金利ですしね。
かつ野田総理が消費税増税に意欲を見せるなど、財政再建に向けて、ゆっくりとですが動き出しており、こうした動きが続く限り、日本国債の信用力が急に低下することはないと思います。今回はたまたま世界的な国債価格下落の余波の余波が日本国債にも影響した、という感じですかね。
今の段階では特に焦ったり、不安になる必要はないと思います。
ただし、長期金利にリンクしたフラット35の金利が、実感と違って上昇する可能性がある点は注意しておいた方がいいかもしれませんね。
>>>最新のフラット35金利はこちら(楽天銀行)