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全国宅地建物取引業協会連合会が全国の消費者に実施したアンケート調査で、「不動産が買い時だと思う」と回答した人の割合は24.4%と前年調査から7.1ポイント下落したことがわかった。景気の先行きに不透明感が漂っていることから、住宅取得に慎重になっている消費者の姿勢がうかがえる。「買い時だと思わない」は1.1ポイント上昇の23.0%、「わからない」は6.0ポイント上昇の52.6%と過半を占めた。
買い時だと思う理由で最も多かったのは「住宅ローン減税など税制優遇が実施されているから」(53.4%)、買い時と思わない理由は「自分の収入が不安定または減少しているから」が42.6%が多かった。
住宅売買時に望む優遇措置をたずねたところ、「住宅の購入時にかかる住宅取得税など税金の軽減措置」が74.5%で最も多く、次いで「住宅ローン控除」(55.2%)、「現在住んでいる住宅を売って新たに買い換える時の税金の軽減措置」(27.2%)となった。
リフォーム済中古住宅を購入する際に必要なものをたずねる質問では、「品質保証が付されていること」(74.8%)、「適切なリフォームがされていると第三者機関に評価されていること」(71.0%)、「リフォーム個所の情報履歴が残っていること」(58.0%)と保証や住宅履歴を求める声が多かった。
東日本大震災後の住まいに関する意識の変化では、「築年数や構造について考えるようになった」が63.7%、「地盤などの状況を意識するようになった」が55.5%となった。
調査は20歳以上の男女を対象にインターネットで実施。7145件の回答を得た。
<編集部からのコメント>
春先のこの時期は1年で最も不動産の取引が活発になる時期だと思いますが、景気の先行きに対する不安や、東日本大震災を体験して、住宅取得を躊躇されている方も多いかもしれません。
一方で住宅ローン減税や、住宅エコポイントの復活、さらには足元の超低金利など、「追い風」が充実しているのも事実であります。
では周りのみんなが今の状態をどう感じているのかと言うと、上記記事は全国宅地建物取引業協会連合会が全国の消費者に実施したアンケート調査の結果ですが、「不動産が買い時だと思う」と回答した人の割合は24.4%と言うことですね。約1/4ということですから・・・少ないと言えるのでしょうね。
実際、前年調査から7.1ポイント下落した、ということですから、大幅に減少したことになります。
一方、「買い時だと思わない」は1.1ポイント上昇の23.0%、「わからない」は6.0ポイント上昇の52.6%と過半を占めた、とのことであります。
やはり全体的に見れば、前年から、消費者の見通しが大きく後退している、ということですね。確かに前年となる2010年は、リーマンショックから徐々に回復し、都心などの一部の地域では地価や不動産価格の値上がりが報じられておりました。それと比べれば、やはり2011年は消費者のマインドが悲観的になったということなのでしょう。理解できる気はします。
ちなみにその「買い時と思わない」最も大きな理由は「自分の収入が不安定または減少しているから」ということで、景気や震災の影響と言った間接的なものではなく、もっと直接的で具体的な理由ですね。これはなかなか、早晩解決できる問題ではないのかもしれません。
とは言いつつ、最も多い層は「わからない」派でありまして、こちらは上記の通り、50%を超えております。この層の一部が「買い時」派に移れば、不動産市場の雰囲気も大きく変わるのでしょうね。
不動産取引が活発か活発でないか、どちらがいいかといえば、やはりそれなりに活発な方がいいと思いますので、その点では2012年の消費者心理の改善を期待したいと思います。個人的には・・・悪影響が幾重にも重なった昨年のような状況にはさすがにならないと思いますので、今年はそれなりに改善されるものと思いますがどうでしょうか?
ちなみに購入者からすれば、周りがあまり過熱しているよりは、落ち着いているか、むしろ現状のようにやや冷めている状況の方が、好ましいと言えるかもしれません。「買い手優位」になりやすいでしょうからね。値引き交渉なども優位に進められるかも!?であります。
2012年、みなさんがより良い物件を、より良い条件で取得できることをお祈りしております。