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<編集部からのコメント>
7月も後半に入り、夏のセールもいよいよ終盤戦ですね。買う気がなくてもフラッと立ち寄ったお店でついつい何やかにや購入してしまい、家に帰ってから後悔することもしばしばのこの季節ですが、不動産市場も盛り上がっているのでしょうか?
モデルルームにせよ、モデルハウスにせよ、行ってモノを見てしまうと、漠然としたニーズが、確固たる欲求に変わり、一気に契約へと突き進む・・・ものなのかもしれませんね。
そういう意味では販売会社からすればいかにモデルルーム・モデルハウスに呼び込むかがカギであり、逆に顧客の立場から言えば、まだその気じゃない時はなるべく近寄らず、経済的にも精神的にも環境的にもライフステージ的にも十分準備が整ってから出かけるという、慎重な行動が必要と言えるのかもしれません。
夏のセールに臨む姿勢と同種のものが求められているのでしょうか?いずれにせよ衝動買いをしないよう慎重に比較・検討を進めていきたいものです。
ちなみにマイホームの満足度というのは、ビビビっと来た衝動買いと、じっくり選びに選んだ慎重買いとで、どちらが満足度が高いのでしょうね?ある意味、結婚のプロセスと相通じる選択肢です。どちらも統計データを見たことがありませんが、もしあればなかなか深遠な調査ということになります。
ただ、マイホームも結婚も、するまでではなく、してからの方がより重要ですね。どれくらいちゃんとメンテナンスできるかが数十年後の価値を大きく左右します。こちらもなかなか深遠です。
さて話が大きく脱線してしまいましたが、そんなこれからマイホーム購入を予定されている方にも、既にマイホームを購入された方にも、影響があるのが住宅ローンの金利動向ですが、住宅ローン金利と関係の深い「長期金利」=10年もの国債金利の最近の動きをチェックするとこうなっております。
■長期金利グラフ(グラフ期間:1年)
この1ヶ月で驚くほど低下していますね!先月のこの時期は0.80%前後ということでしたが、足元では0.72%前後という状況です。1ヶ月で0.08%下落したことになりますね。
0.08%と言われるとわずかなようにも感じますが、しかしここまで金利が下がっている中での0.08%低下というのは大きいです。要するに1ヶ月で金利が10%下落した、ということになります。
単純計算すればあと9ヶ月で金利がゼロになるペースですね。「金利がゼロ?」と苦笑される方もいらっしゃるかもしれませんが、実際にヨーロッパのドイツなどの格付けの高い国の債券では「マイナス金利」が発生しているようです。
マイナス金利とは、満期になったら元本が少し減ってしまうという、ちょっと常識では考えにくい金利のことですが、安全性だったり、あるいは満期の時点で物価がそれ以上に下がるという予想をすれば、あながちありえないわけではなさそうです。
仮に日本でも「マイナス金利」が起こるとすれば・・・パラダイムシフトとまでは言わないまでも、我々の金利観が大きく覆されることになりそうです。
いずれにせよ上記グラフを見ていただければ分かるとおり、金利低下の動きは力強く、下げ止まる兆しは一切見えません。マイナス金利になるかどうかはともかく、金利がまだまだ下がるのは間違いないと言えそうです。
ちなみに期間10年間の長期金利の推移をグラフで見るとこういうことですね。
長期金利が史上最低だったのは2003年ですが、まずはそこまでのレベルに到達するのかどうかがカギとなりそうです。
こうした金利の低下は、もちろんダイレクトに住宅ローンの金利低下につながっていきますので、住宅ローン利用者にとっては引き続き追い風の状態が続いていることになります。
しかもまだまだ下がる可能性が高いわけですからね。焦らず、じっくり、この金利の低下を、住宅ローン金利の削減に結びつけていっていただければと思います。
ここでいつものように、早めに8月の金利を発表しているソニー銀行の住宅ローン金利を、7月と8月で比較するとこういうことですね。
◆ソニー銀行住宅ローン金利
・変動金利 : 0.872% → 0.872% (変わらず)
・10年固定 : 1.674% → 1.648% (下がる)
・20年固定 : 2.316% → 2.292% (下がる)
・30年固定 : 2.422% → 2.406% (下がる)
予想どおり、金利の低下を受けて、固定金利タイプは軒並み下がっていますね。ソニー銀行はフラット35は取り扱っていませんが、8月のフラット35の金利もやはり下がるものと思います。参考になさってください。
一方、変動金利については、すでに市場の金利が日銀の誘導もありほぼ0%まで下がっていることもあり、今月も金利に動きはありません。「いくら長期金利が低下しても変動金利がさらに下がる可能性は少ない」点は頭の片隅に入れておいていただいた方が良さそうです。
もちろんマイナス金利が発生すれば別ですが・・・。
多くの方は変動金利タイプ狙いだとは思いますが、固定金利タイプ狙いの方は、各銀行の住宅ローン金利だけでなく、長期金利の動向もしっかりチェックしてみてください。