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<編集部からのコメント>
住宅ローン金利が史上最低レベルまで低下した今、住宅購入を積極的に検討している方も多いと思います。
その際、戸建てにするか、マンションにするかで悩む人はどれくらいいるのでしょうか?統計データ等をチェックしたことはないのですが、ライフステージや家族構成、マイカーの有無、住みたいエリアによって自ずと戸建てかマンションか決まってくると思いますので、実はあまり悩む人は少ないのでは、と思ったりもします。
それでも悩む方には過去、こんな記事もご紹介しておりますので参考になさってください。
>>>どっちがいい?マンションと一戸建て
さて、結果として「マンション派」となった方々が挙げられるメリットの1つに「マンションは中古でも売りやすい」というのがあるかもしれません。
中古マンションと中古の戸建てとを比較してどちらが売りやすいのか、これまた統計データを見たことはありませんし、実際にはマンションか戸建てか、という差よりもむしろ、立地や値段、建物の維持度合いによって売りやすさは大きく変わってくるものと思いますが、一般的には、戸建てに比べるとマンションの方が以下の点で確かに「中古でも売りやすい」傾向はあるのではないかと思います。
・立地がよい
・建物の耐用年数が長く、建物の状態がよい
・組織立って管理されているので、管理状態がよい
・住居面積が狭いので相対的に回転が速い(売買が活発)
・値段に占める土地の割合が低いので、安い物件も多い
買い手から見れば、一番最後の「安い物件も多い」という点が経済的に最も魅力と言えるかもしれませんね。戸建ての場合は土地代が物件価格の大半を占めますので、土地代以下に下回ることはまずありませんが、マンションの場合は、逆に大半が建物代となるので、築年数によってその値段はどんどん下がっていきます。築年数に目をつぶれば、予算に見合う物件に出逢える可能性が高まることになります。
しかし。
こうした買い手のメリットは、逆に売り手から見ればリスクになる場合もあるわけで、「土地代の占める割合が少ない」=「値段が下がりやすい」、「値段が下げ止まりにくい」と言えるのかもしれません。
上記記事では、そうしたマンションの中古販売の実態を示唆したデータが紹介されていまして、中古マンションの売却開始時の値段と、実際の成約価格との乖離率を売却期間ごとに並べたグラフがこちらとなります。
当たり前と言えば当たり前ですが、売却期間が長ければ長いほど販売が苦戦したわけで、値引率は大きくなり、売却に1年かかったケースでは売り出し価格と成約価格との差=値引率は何と20%近くになっています。
もちろん中古マンションの価値が1年で2割も低くなるような事態は考えにくく、恐らくここまで値引きしなければいけないということはそもそもの値付けが間違っていた可能性が高いですね。
とは言いつつ、売り出し価格が全くのデタラメな値段だったということもないでしょうから、やはりここには一定量の真実が含まれており、中古マンションの売却には相応の値引きが必要であり、かつ苦戦すればするほどその値引率が大きくなっていく、という実情は理解しておく必要がありそうです。
特に1ヶ月以内ですぐ売れた場合でも、平均すれば5%弱の値引きがなされたことがグラフから読み取れ、やはり相応の値引きは覚悟しておいた方が良さそうですね。
日本経済はバブル崩壊以降、「供給過剰・需要不足」に苦しんでいるわけですが、中古マンション販売においても、基本的には「買い手優位」ということなのでしょう。
「マンションは売却しやすい」とお考えの方はこうした実態をお含みおきください。
記者自身は、マイホーム購入時にこうした不確かな経済的メリットや、売却のしやすさを加味するのは「邪道」と思っておりまして(笑)、やはり「王道」は、一生住みたいと思える物件、一生手放したくないと思える物件を選ぶことだと思っています。
逆にそうした経済的なメリットを計算に入れないと納得できない場合は、まだマイホーム購入には時期尚早なのではないかと思いますがいかがでしょう?
住宅ローン金利の低下や、住宅ローン減税の縮小、消費税増税など、住宅購入に強い追い風が吹いている状態ではありますが、だからこそ、焦らず、じっくり、冷静に物件選びを進めたいものですね。
これから住宅選びをされる方は参考になさってください。