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<編集部からのコメント>
何度も書いておりますが、9月・10月とやや落ち着いた感のある住宅市場や住宅ローン市場でしたが、ここにきて徐々に、というかかなり盛り上がってきた感があります。
実際、当サイトにお越しになる訪問者の数も11月下旬くらいから増え始めておりまして、やはりボーナスの受け取りや来年3月の引越しシーズンを見越した季節的なニーズの高まりというのはあるものだなぁ、と今さらながら実感しているところです。
ただ住宅ローンを取り巻く環境としてはそうした毎年やってくる季節的な要因とは別に、様々な時事的な追い風が吹いているのも事実です。
まず税制面で言うと、現行の住宅ローン減税は来年で終了しますし、気になる消費税も2014年にアップします。
消費税増税の激変緩和措置として住宅ローン減税の拡充が検討されているものの、衆議院解散により事実上先送りされ、新しい枠組みが決まるのは2013年春となる見込みです。となると当面は駆け込み需要が加速しそうです。
加えて、住宅ローン競争が激化していることも挙げられます。たとえば今月は、当サイトで人気の住宅ローンで言うと、新生銀行が疾病保障などを拡充させた「安心パック」を開始する一方、ソニー銀行は変動金利タイプの金利を、住信SBIネット銀行は3年固定タイプの金利をそれぞれ大幅に引き下げました。
今までどちらかと言うと変動金利タイプの金利競争が注目されてきましたが、金利の引き下げも限界に来る中で、競争の軸足が幅広くなってきた感がありますね。利用者からすれば迷う面もありますが、それでもメリットが拡充されているのは間違いなくありがたい状況と言えそうです。
そしてなんと言っても住宅ローンの追い風といえば史上空前の低金利です。長期金利は過去に一度しかない水準まで下がってきていますね。ついに0.7%を切り、0.6%台に突入する日も出てきました。
ここまで下がってくるとやはり今が住宅ローンの借り時・借り換え時と思う人が相対的に増えるのも当然と言えるのかもしれません。
では専門家の方がこうした金利動向をどう捉えているかと言うと、上記コラムではフィナンシャルプランナーの方が「借り換えはここ数ヶ月が大きなチャンス!」と指摘しています。
ではどういう根拠かと言うと、要約するとこういうことのようです。
・日本経済が実質的に景気後退期に入り、長期金利が低下している
・追加的な金融緩和が実施されても金利低下余地はほとんどない
・株式相場は上昇基調であるものの、総選挙の後は下落する可能性が高く、株価が下がれば金利も下がりやすくなる
・住宅ローン金利は採算ギリギリの水準まで低下しているのでここからの低下余地はそれほどない
ちょっとグルグルしている面もありますが、金利は今後さらに下がる可能性がある一方で、長期金利にしても住宅ローン金利にしてもここから大きく下がる可能性は考えにくく、だとすればここ数ヶ月が「大きなチャンス」ということですね。
記者も今が相対的に「大きなチャンス」である点は大いに賛同するものの、一方で、今後金利が上昇するのか、それとも低下するのか正確に予測できる人は残念ながらいません。
したがって「チャンス」の時期が「ここ数ヶ月」という期間限定なのか、それとも今の超超低金利がもうしばらく続くのかは何ともいえませんが、予測できないからこそ金利が確実に低い今の時期に決断する重要性は着実に増していると思います。
さらにもう一点付け加えるなら、これも何度も書いておりますが、長期金利が過去最低を記録した2003年には、長期金利は最低値に達した後、1%以上急上昇したのですね。
たかが1%ですが、されど1%。こうした上昇リスクについては頭の片隅に入れておいていただければと思います。
・・・と、全般的に住宅ローンの借り入れを急かすトーンで書いてしまいましたが、新規で住宅ローンを借りる場合はその裏側ではマイホームの購入があるわけで、気に入ったマイホームがないのに住宅ローンを借りようと焦るのは本末転倒です。じっくり焦らず、「一生住みたい」と思えるマイホーム探しをしていただければと思います。
一方で。
住宅ローンの「借り換え」の場合はシンプルに住宅ローンの金利水準が最も重要ですね。住宅ローンを借りてから数年以上経つ人は金利を大きく引き下げられる可能性がありますので、ぜひこの機会に検討してみてはいかがでしょうか。
ボーナスのタイミングや年末年始のタイミングはそうしたことを考えるのにいい機会かもしれませんね。
すでに住宅ローンを借りている方はぜひ参考になさってください。