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これまで何度もご案内しているように、これからマイホームを購入しようとされている方にとってネックとなるのは最近の住宅価格の上昇です。国土交通省が発表している住宅価格指数はこのようになっています。
確かに全体的に上昇しているわけですが、その主因は緑のマンション価格の上昇によることが分かります。逆に住宅地や戸建て住宅は全く上昇していないということですね・・・多少の違和感を感じないでもないですが、国土交通省が発表しているものなので信じたいと思います。
ちなみにこのグラフは5月以降更新されていませんが、何とその理由は同庁のサイトに不正アクセスがあり、こちらの集計データにも影響が出た可能性があるから、ということのようですね・・・。こんなところにもサイバー犯罪の影響があり、また中央省庁のセキュリティもまだまだ甘いということですね!色々と考えさせられます。
それはともかく、このように住宅価格、特にマンション価格が上昇しているのであれば消費者の不動産購入意欲が上がるはずもなく、リクルートの「住まい買い時感」の調査はこのようになっています。
小動きではありますが6月の前回調査と比較して一般消費者の「買い時感」が
・16.7→15.7
に低下していることが分かります。もちろん、この低下は住宅価格動向だけでなく、消費税が延期されたこと、住宅ローン金利が上がることも下がることもなく推移していることなども影響しているものとは思いますが。
また不動産経済研究所の「10月の首都圏マンション市場動向」はこうなっています。
価格なども気になりますが、最大のポイントは「契約率」です。この契約率は「70%を超えれば好調」「70%を下回れば不調」と言われており、その基準から言えば首都圏平均で60.7%ということですから、「不調」ということです。
そうしたわけで全体的には「マンション価格高騰に伴う販売不振」 という構図が見られるわけですが、ただそうした動きにも徐々に変化が出始めているようです。何かといえば、先月もご紹介した日本不動産研究所の「不動研住宅価格指数」の最新版によると、首都圏の既存マンション=中古マンション価格が2017年5月から直近の8月分まで4ヶ月連続で低下しているのですね!
1ヶ月、2ヶ月の動きであれば「たまたま」の可能性がありますが、4ヶ月連続となるとさすがにこれは「トレンド」と考えていいのではないでしょうか・・・。
さらに注目すべきは「前月比」だけでなく「前年比」でも下がり始めているという点です。このまま値下がりトレンドが続くことを期待したいと思います。なお都道府県別にみると、
・東京都:4ヶ月連続下落
・神奈川県:2ヶ月連続下落
・千葉県:今回は下落
・埼玉県:今回は上昇
とやや濃淡がありますが、今回上昇した埼玉県も前回まで「3回連続下落」だったわけですから、全体的に弱含んでいるのは間違いないと思います。
スタイルアクト社の10月の調査でもマンション価格について前回調査と比較してほんの少し「割高感」が後退していることが分かります。
記者のような庶民でも手が届くレベルまでマンション価格が下がることを祈りたいと思います。好調な株価などを見ると、不動産価格が再び上昇し始める可能性はそれなりにありそうではありますが・・・。
参考になさってください。
<日本住宅ローンプランニング編集部>