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ひところ落ち込んでいた新築マンション市場の手応えがいい。特に首都圏では東京の港区、中央区、近畿圏では大阪の北区などのエリアの回復傾向が鮮明になっている。
一昨年のリーマン・ショック後に買い手不在で積み上がった在庫が大胆な値引き合戦で解消されたこと、加えて新興不動産の経営破綻で供給戸数が急激に減少し、市場でのダブつき感が解消されたことが背景にある。
それに伴い、値引き物件も以前よりは減少しているが、それでも探せば結構ある。
新築マンションサイト「リビリィ」のデータをもとに、値引率の高い順に新築マンションの最新物件(完成から1年たったものを含む)をまとめてみた。
財閥系不動産会社の幹部は「好不況にかかわらず、どんな時代でも値引き物件は一定の数は出る。低層階の物件だったり、最寄り駅から遠かったり、資金繰りが厳しい売り主が他の不動産会社に格安で1棟丸ごと転売し、その不動産会社が割安価格で売りに出すなど、理由はさまざまです」と説明する。
広いスペースを割安価格で…といった情報を集める場合は、「街の不動産店に聞くよりは、最近はネットでの不動産情報が充実しているので、初心者はそれを活用するのも方法」(同)という。
ただ、値引きされたマンションをやみくもに調べても、日当たりの善しあしや住み心地などニーズに合った物件を探し出すのは難しい。何かいい方法はないものか。
『サラリーマン大家さんのための絶対失敗しない物件選び』(廣済堂出版)の著者で、住宅評論家の藤山勇司氏は「モデルルーム住戸をねらってみてはどうでしょう」といい、こう解説する。
「売り主が値引きに踏み切る物件は、営業や宣伝がヘタか、日当たりや周辺の環境がいまひとつだったり、モデルルームとして使用したためだったりするのが主な理由。実は、このモデルルーム住戸に掘り出し物が多い。そもそも棟内のモデルルームは、そのマンションの広告塔なので、日当たりのいい南東だったり、居住階数がほどほどの中層階など条件がそろったケースが多いのです」
■テーブル、ソファ…備品プレゼントも
モデルルーム住戸は、不動産会社の営業マンが物件を説明するための事務所に使ううえ、購入希望者が頻繁に見学することから、時間とともに“新鮮さ”は落ちる。家電売り場の展示品のような使用済み感があるため、売りに出されても敬遠されやすく、値引きの対象になりやすい。
藤山氏は「ただ、この使用済み感も一度住んでしまえばそれほど感じなくなる。それ以上に、モデルルーム住戸にはメリットがあります。たとえば、購入を決めると、見学者のために備え付けたテーブルやソファ、照明などの備品をそのままプレゼントしてくれる場合がある。なにより、これから住む部屋を直に観察でき、実感がわきやすいのもいい」と説く。
ただし、心にとどめておきたいのは、すべてのモデルルーム住戸が“おいしい”物件ではないということだ。
「マンションは、計画を立て、建築確認を取り、それから販売を始める。駅から数分の好立地などの物件は、ほとんど完成前に売り切れます。そんななかで、完成しても物件が売れ残っている場合に、棟内にモデルルームができる。だから、なぜ完成前に完売しなかったのか。何か重大な理由があるのかを事前に調べることが必要です」(藤山氏)
高い買い物だけに、知恵を総動員して納得できる物件を選んでほしい。
人間誰しも「値引き」という響きに弱いもの・・・なのかどうかは分かりませんが、記者は弱いですね。特に高額な買い物となると慎重になるので、後押しする理由はあればあるほどよく、その中の1つに「値引き」というのは確実に含まれます。
では値引きが本当に「お値打ち」だったかと言うと・・・記者の経験では「1円でも安く買う」という意味では成功だったと思います。ただ、安いのには安いだけの理由があるわけで、そういう面も含めたトータルな満足度はどうですかね・・・安い理由を納得できていれば満足度も高いですが、後から安い理由を知る事になる場合は、「結局失敗だった」と思うことも多いですね。
特に品質面が理由で安い場合は要注意です。たとえば中古車の「修復暦あり」ですね。結局、後から不具合が出てきてしっくりこなくなったり、修理代などが余計かかって、値引き分をはるかに上回るコスト負担を強いられる場合などがあるのではないでしょうか。
上記記事ではマンションの値引き情報を掲載しております。最も値引率が高いのは大阪市此花区のグラン・コート伝法ということで、3,006万円の物件が今やなんと1,890万円ということです。3,000万円台が1,000万円台ということで値引率以上にオトク感がありますが、しかしこれも本当にお得なのかどうかは十分、吟味する必要があるでしょうね。
もちろん売れないから値下げされているわけで、ではなぜ売れないのかその理由をしっかり把握しなければいけません。しかし、もしその理由が自分の許容範囲のものなら、検討の余地はありますね。
上記記事ではマンションの値引きの理由として以下のような例が挙げられています。
・低層階
・最寄り駅から遠い
・資金繰りが厳しい売り主が他の不動産会社に格安で1棟丸ごと転売し、その不動産会社が割安価格で売りに出す
・営業や宣伝がヘタ
・日当たりや周辺の環境がいまひとつ
・モデルルームとして使用
どれも事前に納得していれば許容できる理由ばかりですかね。中でも上記記事で紹介されている住宅評論家氏はモデルルーム住居をオススメしています。「モデルルームは、そのマンションの広告塔なので、日当たりのいい南東だったり、居住階数がほどほどの中層階など条件がそろったケースが多いのです」とのことですね。
なるほど。事前に不動産会社の人に使用されていた、という点を許容できればモデルルームの値引き物件を狙うというのは悪くなさそうですね。
ただそれなら、そもそも中古物件を購入した方がお得である気もしなくはありません。新築物件はやはり「新築プレミアム」みたいな価値が乗っかっているので、中古物件よりも割高です。モデルルームのような「新築マンション内の使用済み住居」を選ぶなら、そもそも「使用済み住居(中古物件)」も選択肢に入れてもいいかもしれませんね。
もちろん新しいピカピカのマンションにはピカピカなりの魅力にあふれているわけですが。
それから値引き物件を買う場合は、当然、周りの新築物件や中古物件の価格も調べることも必要ですね。値引きをするとマンション全体の資産価値が下がるわけですから、当初価格で購入した既存居住者の反発は必至です。そうすると実勢価格を無視した値引きなどはやりづらく、結局、値引きしたように見えて、実勢価格にあわせただけ、ということも多いのではないでしょうか。となるとオトク感はほとんどないことになります。実勢価格を調べるのは重要ですね。
しかし10%程度の値引きならまだしも30%を超える値引きをしても売れないマンションというのはナンなのでしょうね?リーマンショック前に値段を決めたけれど、売り始めたらリーマンショックで不動産価格が大きく下がったということでしょうか?
にしても30%の値下がりはないですよねー。ご興味がある方はしっかり調べて、納得できるかどうか慎重に検討してみてください。
(編集部)