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2011年7月28日

<Safety Japan>

金利上昇を織り込んで、住宅ローンの借り方・返し方を考えよう


財政赤字の日本には、金利上昇のリスクがつきまとう

 国内では低金利時代が長く続いているので、大部分の人は金利が上昇するといった事態を想定することは難しいだろう。


 金利上昇は、一般的には「景気が良くなる→資金需要が高まる→金利上昇」というシナリオで起きる。長らくデフレで苦しんでいる日本が、こうした上昇トレンドに乗ることは、当面難しそうだ。


 しかし、注意しなくてはならないのは、もう一つ、日本の信用力低下が原因となる金利上昇のシナリオがあることだ。


 国は財源を確保する目的で国債を発行する。これは借金を意味するが、この借金増大による財政の不安定化が国の信用力を低下させることにつながり、その国の国債は買われなくなる。つまり、「買い手が減少する=供給に対して需要が減る」ことによって、債券価格(国債の価格)は下落する可能性が高まる。


 長期金利は、10年国債の利回り(注1)がベースになっているので、国債の価格が下落することで、金利上昇というリスクが高まる。

変動金利タイプのローン利用者は、金利上昇に備えよ


 大きな財政赤字を抱えている日本では、前々から長期金利の上昇が懸念されており、これに震災復興に向けた借金増大などによる財政悪化に拍車がかかった場合、金利上昇リスクが増大する可能性は高い。


 そうなれば、おのずと住宅ローン金利の上昇にもつながる。これから住宅を購入する人だけでなく、既に住宅ローンを利用している人、特に固定金利タイプではなく、変動金利タイプのローン利用者に返済額アップというリスクが出てくる。


 まだ先の事かもしれないが、金利上昇に備えておくことは重要だ。今回は、金利上昇の可能性を検討したうえで、住宅ローン利用者は金利上昇にどのような備えをしておくべきかについて整理してみよう。


なぜ、長期金利の上昇は抑えられているのか

 
 米国の格付け会社の日本の国債の格下げなどもあったが、実際には長期金利の上昇という事態にはつながっていない。それには、以下の3つの理由が考えられる。


 (1)景気見通しの不確実性が長期金利の上昇を抑えている。


 (2)銀行による国債の大量購入が国債の価格下落を防いでおり、その結果として長期金利の上昇を抑えている。


 (3)金融政策(ゼロ金利政策)も長期金利を低位安定させる要因となっている。


 企業は景気の先行き不透明感から設備投資を控えるため、銀行からの借入れを減らす。銀行は企業への融資が減った分、投資先を国債購入に向けることになる。その結果、国債が金融機関によって大量に買い支えられ、この膨大な資金で買われる国債の価格は高値取引となり、結果的に利回りが低くなり、長期金利は低く保たれる。  つまり、国内の金融機関が大量に国債を買っていることで、低金利が維持されているという構図になっているのである。

長期金利の上昇の後追いで短期金利が上昇する


 しかしながら、今後の金利上昇リスクは高まるという予測もある。アジア新興国の発展による需要増で、鉱物や食料の国際的な価格が上昇し、それらの輸入国である日本にもその影響が及び、インフレ(物価上昇)を起こす可能性があるからだ。


 インフレになれば、金利上昇にもつながってくる。現在の長期金利は1.1%程度だが、専門家の予想では、前述の国債増発などと相まって、2011年秋以降は長期金利が1.5〜1.7%まで上昇する可能性が高まると言われている。


 それでは、長期金利の上昇はすぐに短期金利上昇に結びつくのだろうか。


 短期金利は、日本の政策金利である「無担保コール翌日物金利」が基準になる。この短期金利は、日本銀行の金融政策、いわゆる“利上げ・利下げ”によって動く。通常、利上げはインフレ懸念が生じる時に行われるもので、長期金利が上昇したからといって、直ちに利上げということにはなりにくく、少し遅れてから上昇ということになる。


 つまり、長期金利がベースとなる「フラット35」等の金利が先に上昇し、短期金利がベースとなる「変更金利型ローン」は後追いで上昇することになる。


 これからは、長期・短期金利の動向を見据えたローン商品の選択が必要となってくる。


様々な金利タイプの住宅ローンをどう選ぶか

 それでは、具体的にどんなローンを組めばいいのか。先々の金利動向を見据えたローン商品選択の目安・考え方についてまとめておきたい。


 住宅ローンは、金利タイプによって選択基準は異なる。


 (1)長期固定(全期間固定)金利タイプは、将来的な金利上昇リスクがないため、安心感はあるが、他の金利タイプよりも金利が高いことから返済額は多くなる。


 (2)変動金利タイプ・短期固定金利タイプは、金利が低いため返済額が安くなるが、一方で金利上昇リスクが伴う。将来的に金利が上昇していった場合、5年毎の返済額見直しによって返済額アップの可能性が出てくる。


 (3)そこで考えたいのが、長期固定・変動金利タイプの併用プラン(ここではミックスプランと呼ぶ)である。変動金利タイプの導入によって借入額を抑えるとともに、長期固定金利タイプのメリットである金利上昇リスクの回避も期待できる。返済額は(1)と(2)の中間になる。


 一般的には、金利上昇が予測できる場合、長期固定タイプを利用することが望ましい。つまり、「フラット35」、「フラット35S」といった全期間固定金利タイプのローン選択が適切ということになってくる。


 よって、返済能力(年収)の高い場合、あるいは借入額が少なめの場合は、長期固定金利タイプでも問題はないだろう。しかし、このような人は“返済余力”があるので、当面の利息負担を軽減することを最優先し、また積極的な繰上げ返済も可能なため、変動金利タイプを選択するケースが多いのも事実だ。家計にゆとりがある場合は、幅広い選択肢があることになる。


ミックスプランのメリットに注目しよう

 
 一方、収入に対する返済比率が高いケースや、現状での家計にゆとりが少ないケースでは、先々の金利上昇リスクが大きく家計を圧迫する可能性も少なくない。


 また、このような家計では、繰上げ返済資金の準備も容易ではない。当面の返済額を減らすために変動金利タイプを選択するケースも多いだろうが、金利上昇リスクは避けるべきだ。このような家計では、ミックスプランの選択肢も出てくる。


 2006年の日銀の「ゼロ金利解除」によって、短期プライムレート(以下、短プラ)が2006年9月から2008年12月にかけてわずかながら上昇したのを受けて、短プラプラス1%が店頭金利となる変動金利も上昇(2.875%まで上昇)した。その際、「ミックスプランでローンを組むべきかどうか」、「ミックスプランにしたいが、望ましい組み合わせ比率を教えて欲しい」といった内容の相談が激増したことがあった。


金利上昇で返済額がどう変わるかを予想する

 
 変動金利が、「いつ、どの程度の金利水準になるか」は誰にも分からない。よって、先々の金利の変動に伴う返済額の変動幅をシミュレートしていくことが必要になってくる。


 例えば、変動金利タイプで3500万円(35年元利均等返済)を借入れた場合の、金利上昇に伴う6年目からの返済額を試算してみた。下図のように、先々11万円台の支払いが可能な場合、適用金利ベースで2.0%程度までの金利上昇に耐えられるものと判断できる。




 反対に、返済額が10万円を超えると家計が圧迫される可能性があるようでは、将来金利が2.0%程度になってしまうと返済が厳しくなってしまう。


 よって、借入額を減額するか、あるいは家計の見直しを行って返済可能額を引き上げるなどの対策を検討する必要が出てくる。


長期・短期の組み合わせ比率で返済額は大幅に変わる

 
 ミックスプランを選択した場合には、変動金利の割合が減るため、6年目に変動金利が上昇しても返済額の大幅なアップを防げる。


 下図は、借入額3500万円に対して固定金利(ここではフラット35)と変動金利を組合せた例をまとめたものだ。それぞれのローンの借入額の割合を変えて、返済開始当初の返済額と、6年目以降の変動金利(適用金利)が2.0%に上昇した場合の返済額を比較している。


 前ページの変動金利1本のケースで適用金利が2.0%アップした場合と比較してほしい。




 結果を見ると、固定金利と変動金利を組み合わせる割合によって、返済額のアップ額が大きく異なってくるのがよく分かる。固定金利の割合が多いほど、先々の金利上昇リスクは小さくなっていくが、固定金利の方が金利は高いため、最初から返済額が多くなるのは仕方がない。


 当初の返済額と将来的な金利変動リスク。どちらを優先させるかは利用者自身の判断によるが、このようなシミュレーションで確認することが重要だろう。


変動・短期固定タイプの利用者は、繰上げ返済を検討しよう

 
 金利上昇リスクを軽減させる方法としては、やはり一部繰上げ返済が有効となる。


 ここで一つ重要なポイントについて触れておくと、金利上昇に伴う返済額アップを防ぐには、「期間短縮型」ではなく「返済額軽減型」での繰上げ返済を行うことである。


 期間短縮型を選択してしまうと、金利上昇で返済額が大幅にアップしてしまう恐れがある。よって、ローン残高がある程度減って、金利が変動しても返済額が大きく変動しないようになるまでは、「返済額軽減型」での繰上げ返済を選択するのが無難だ。


 なお、繰上げ返済の資金が不足している場合、親や身内などから調達することも必要になるかもしれない。暦年課税制度により年間110万円までの贈与は非課税なので、その範囲内で資金援助を受けることで緊急避難ができる。


 さらに繰上げ返済の資金が必要な場合は、相続時精算課税制度の利用も検討できる。平成23年に親の年齢要件などが緩和されることになっているが、6月の段階では法案が通っていないので、国会での審議に注目して頂きたい。

変動・短期固定から長期固定への借換えにチャレンジしよう

 
 最後に、借換えを検討する場合の注意点について整理しておく。


 変動金利などの短期金利がベースとなる住宅ローン金利が上昇し始める時には、すでに長期金利が上昇しているのが一般的だ。よって、「変動金利が高くなったから長期固定金利に借換える」ことは難しいことになる。


 実際にはかなり前段階で、つまり長期金利が継続的に上昇していきそうな雰囲気が出てきた時に、フラット35などの長期固定に借換えるということをしなければならない。


 しかしながら、そのような時には返済中の変動金利はまだ動いていない可能性が高く、先々を見据えて借換えを検討する人は実際には少ない。だが、この記事を読んだあなたなら、早めの行動の重要さが分かるはずだ。


 金利は一度動き出したら短期間で上昇する可能性もある。住宅ローン返済中の人は、今回の記事を参考に、ぜひとも今後の金利動向に注目し、対策を練ってほしい。

<編集部からのコメント>

住宅ローンを検討される方が必ずぶつかる壁の1つが金利タイプをどうするか、という問題です。現状では圧倒的に変動金利タイプが人気ですし、記者自身も当面はそれが正しい選択だと思いますが、ファイナンシャルプランナーの方々など一部の専門家は本当にそれでいいのか警鐘を鳴らされています。

つまり今後の金利上昇の可能性を考えれば固定金利タイプも検討するべきではないか、ということですね。

もちろんそれも一理ありますが、では実際、その「金利上昇リスク」がどれくらいあるかと言うと「極めて低い」のが現状です。少子高齢化が進む日本では、「金余り」が恒常化していますから、なかなか金利が上昇するイメージは湧きませんねぇ。

実際のところ超低金利が始まってもう15年以上経ちます。「金利上昇リスク」はほぼオオカミ少年のようになりつつありますね。

とは言いながら何が起こるかわからないのが金融であり、経済でありまして、上記コラムではFPの方が、金利上昇に備え、変動金利と固定金利を組み合わせた「ミックスローン」の利用を推奨しております。記者もこの意見には概ね賛成ですが、参考になりそうなのは、金利上昇時の影響を表にまとめてくれている点ですね。

再度掲載すると以下の通りです。まず変動金利のみの場合はこうなります。



当初の借入金利が0.975%として、5年後に金利が約1.5%上昇していて2.5%になった場合、毎月の返済額は約2万5,000円アップして、約12万3,000円になる、ということですね。「ゼロ金利」が続く今の状況では、金利が1.5%も上昇するのは考えにくいですが、2万5,000円も増えると結構大変だと思う人も多いかもしれません。

一方、「ミックスローン」を利用している場合はこうなります。



こちらは5年後に金利が約1.0%上昇しているケースですが、固定金利と変動金利の組み合わせ比率にもよりますが、毎月の返済額の上昇は約5,000円〜1万1,000円になっていて、確かに上昇率は抑えられています。

しかし。

変動金利のみの場合の表をよく見てもらえればわかるのですが、同じ条件で返済額を比べてみるとこういうことです。

変動金利のみ : 当初/9万8千円 → 5年後/11万3千円
ミックス70:30 : 当初/11万9千円 → 5年後/12万4千円
ミックス50:50 : 当初/11万3千円 → 5年後/12万1千円
ミックス30:70 : 当初/10万8千円 → 5年後/11万8千円

つまり、どのケースでも、当初も5年後も「変動金利のみの方が毎月の返済額が低い」という、とてもバランスの悪い結果になっています(笑)。

やはり金利が1.0%上昇するくらいなら「変動金利優位」は変わりなく、最低でも金利が2%以上は上昇しないと固定金利がいいということにはならないのではないかと思います。

これがやはり固定金利を選ぶことの難しさですね。

ただ変動金利タイプを選んでおけば、いつでも固定金利に変更できますので、とりあえずは変動金利タイプを選んでおいて、金利上昇が現実的になれば変更する、というのも1つの手です。

では具体的にどういうタイミングになれば黄色信号かと言うと・・・下記は長期金利の期間10年の推移です。



この10年間で一度も2%を上回ったことがないことが分かりますが、仮にこの金利が2%を超え、3%に到達するようになると要注意という感じでしょうか。当面、そういう状況はなさそうではありますが・・・。

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