※当サイトには広告リンクが含まれています。
一方、平成22年度末での貸出残高は88兆4338億円と前年同期に比べ3兆94億円、率にして3.5%増加した。
貸し出しの金利タイプでは新規貸出額でみると、金利変動型が52.5%と前年度より3.5ポイント増加し、過半数を占めた。固定金利期間選択型は毎年度減少を続け、22年度は27.3%と前年度より15.9ポイント減少、20年度(56%)に比べ、半分以下になった。22年度に大幅に増加したのは証券化ローンで16.6%と前年度(5.5%)の3倍に増加した。全期間固定金利型は3.6%で前年度に比べ1.3ポイント増加した。
貸出残高でみると、変動金利型が41.3%で前年度同期に比べ0.7ポイント減少、固定金利期間選択型が46.6%で、前年同期に比べ0.6ポイント減少。証券化ローンが7.6%で前年同期に比べ3.3ポイント増加した。全期間固定金利型は4.5%で前年度に比べ2ポイント減少していた。
集計の数字は調査対象のうち、平成19年度から22年度の全ての調査に回答を寄せた民間金融機関の集計による。新規貸出額は957機関。貸出残高は604機関。金利タイプについては、新規貸し出しは21年度631機関、22年度562機関。貸出残高では21年度610機関、22年度563機関による数値。
<編集部からのコメント>
不動産市況は震災の影響を乗り越え、徐々に復調している状態だと思いますが、住宅ローンの方はどうなのでしょうか?やはり同じように震災時に落ち込み、今、回復基調にあるのでしょうか?
上記記事では、国土交通省が行った「平成23年度民間住宅ローン実態調査」の結果が報じられておりまして、それによれば民間金融機関が個人向けに平成22年度に新規で貸し出した住宅ローンは12兆5115億円となり、前年度に比べ4910億円、率にして3.8%減少したとのことであります。
んん?平成22年度?
つまりこれは2011年3月末時点の数字ということです。ほぼ1年前の数字ということになりますね。継続的な調査自体は意味があることではありますが、さすがに結果発表が遅すぎないですかね・・・。
ただそれでも少し興味深かったのは、「貸し出し残高は増えているけれど、新規貸し出しは減っている」という状況ですね。銀行側からすればこの状態を市場が拡大していると捉えるのか、縮小していると捉えるのか、意見が分かれるところかもしれませんが、少なくとも「利益は増えているのに新規獲得は減少している」という状況ではありますので、住宅ローンの獲得競争が激しくなる環境と言えそうです。
そうだとすれば住宅ローンを検討されている方にとっては追い風ですね。
しかしユーザーにとってより関心が高いのは、後段の貸し出し金利タイプの内訳の方ではないかと思います。全体で見れば以下のような内訳ということですね。
◆平成22年度の新規住宅ローン金利タイプ内訳
・変動金利型 : 52.5%
・固定金利期間選択型 : 27.3%
・フラット35 : 16.6%
・全期間固定金利型 : 3.6%
金利優遇などの影響もあり、フラット35タイプが激増したようですが、それでも過半数は変動金利タイプということになります。変動金利人気は揺るぎませんね・・・。これまでの金利の推移を見る限り、それも当然だとは思いますが。
さて、この金利タイプ内訳のもう少し新しいデータとしては、住宅金融支援機構が毎月行っているインターネット調査があります。その最新の結果を見てみると、変動金利タイプのシェアは・・・52.6%。時期も調査手法も全く異なりますが、奇しくもほぼ同じ数字となっていますね!
そんなわけで引き続き変動金利タイプが断トツの人気、ということになります。これから住宅ローンを検討される方や、借り換えを検討される方は参考になさってください。