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[3月の住宅ローン金利予想]
長期金利は急上昇 ローン金利も0.2%程度上昇へ

このページでは、足元の金利動向から、来月の住宅ローン金利を予想します。
2015年2月17日

長期金利は0.445%に急上昇!


■長期金利グラフ(グラフ期間:1年)



<編集部からのコメント>

よく報道されているように、昨年の4月以降、住宅市場の低迷が続いてきました。ただ全体的には徐々に回復基調にあるようですね。昨日発表された10月−12月期のGDPでも住宅投資のマイナス幅が確実に縮小していることが分かります。



この流れで改善が進んでいるとすれば足元ではもしかすると前年同期比プラスに転じているかもしれませんね。どちらにせよ4月になれば前年比で大きくプラスに変わるのは確実ですが(昨年4月に大きく落ち込んでいますので)。

そうした住宅市場の潮目の変化も影響しているのかもしれませんが、当サイトのトラフィックも1月に入ってから全般的に増加傾向にあります。

もちろんそれには、1月−3月という住宅市場が最も盛り上がる季節性に加え、史上最低金利にまで低下した住宅ローン金利による相乗効果があったことも間違いありません。

先月の当欄でも「これまで過去最低だった0.315%をあっさり下回ったと思ったら、あっという間に0.2%台となり、0.1%台となるのも時間の問題です」と強気の見方をいたしておりました。

では1ヶ月経ってどうなったかと言うと本日=2月17日現在の長期金利は0.445%ということで・・・先月のこの時期からむしろ大きく上昇しているのですね!ざっくり「2倍」ということになります。

実際、上記グラフを見ても1月の中旬からシャープに上昇していることが分かります。ここまでキレイにトレンドが出てくると、当面は「いけるところまでいく」という展開になってくるのでしょうね。

そうしたわけで、せっかく住宅市場も住宅ローン市場も盛り上がりつつある中で残念ですが、これまで続いた怒涛の金利低下は一旦お休みとなり、当面は金利がジリジリと上昇する展開となりそうです。少なくとも3月の住宅ローン金利が上昇するのは確実ですね。

ではなぜここにきて金利が上昇しているのでしょうか?おそらく説明可能な部分と説明不可能な部分があるのではないかと思います。

まず説明可能なところとしては、日銀のさらなる金融緩和期待が少し後退しているところですね。金融緩和=金利低下ですから、それが後退するということは金利上昇要因となります。

加えて、日本の株価やアメリカの金利が上昇に転じていることも日本の金利に影響している可能性があります。まず日本の株価推移はこのような感じです。



次にアメリカの金利はこうですね。



いずれも足元では上昇してきていることが分かります。

ただ、そのような要因があるとしてもこのタイミングでここまでシャープに日本の長期金利が上昇する理由としては弱い気がします。つまりはそれ以外に、説明不可能な金融市場特有のテクニカルな要因があるのではないか、ということですね。

どのような相場も自由に取引されているものであれば、上がったり下がったりダイナミックに変動しながら落としどころを探っていくわけですが、特に何かのキッカケで大きく動くと、そうした相場変動そのものから利益を得ようとする投機的な売買や、逆に損失を防ごうとする投げ売りが出て、実態以上に変動してしまうことがあります。

タイミング的にも2%前後という空前絶後の金利水準まで低下した後だったので「達成感」から余計に反動が出やすかったこともあるのかもしれません。

つまりはこうした金利上昇はあくまで一時的なものであり、テクニカル的な取引がおさまれば、また低下に転じていくように感じるわけですがいかがでしょうか?

もちろん2%のインフレ目標達成に向けて死にもの狂いの日銀が、虎視眈々と次の追加金融緩和策を発表するタイミングを狙っているのも忘れてはいけません。そして金融緩和期待が後退すればするほど、長期金利が上昇すればするほど、金融緩和発表の好機となってきます。サプライズを起こせれば中身以上の大きな効果が期待できるからですね。

そして次の金融緩和策が発表されれば一転してさらに金利が低下するのは確実です。そうした金利環境を踏まえて、一時的な金利上昇に戸惑うことなく、冷静に住宅ローンの新規借り入れ・借り換えの検討を進めていただければと思います。

しかしこのように金利が上昇してくると、またいつものように、「これからどんどん金利が上昇し、住宅ローン破綻が急増する!」と煽る専門家が出てくるのですかね・・・(苦笑)。

そもそも0.4%台でも長期金利の水準としては歴史的な低金利であることに加え、2013年4月に発表された「異次元の金融緩和」、さらに2014年10月に発表された「追加金融緩和」の影響を考えれば、金利が大きく上昇する可能性はゼロと言っても言い過ぎではないと思います。

では最後に、世界3大経済圏のもう一極であるヨーロッパのドイツの長期金利をチェックするとこうなっています。



こちらは多少下げ止まりつつも、金利上昇とは無縁ですね。1年で金利が5分の1以下に低下したということで、かなり劇的です。ギリシャが暴れている状況ではドイツ国債に資金が向かうのは当然かもしれませんが。

いずれにしても日本の金利は、上記の通り日銀の金融緩和に加え、原油安という外部環境もあり、繰り返しになりますが、多少上昇したとしても大きく上昇することはありえませんので安心して住宅ローンの検討を進めていただければと思います。

気になるのは今の「異次元の低金利」がいつまで・どれくらい続くのか、という点ですが、少なくとも金融緩和は消費税の延期目途とされている2017年4月までは続く可能性が高く、だとすれば金利もそれまでは本格的に上昇することはなさそうです。参考にしてみてください。

ちなみにより長期的に、2000年からの長期金利の推移を振り返るとこのようになっています。



今の長期金利は中長期的に見ても、「歴史的な低水準」にあることがよくわかります。最も低い時期でも0.5%前後であり、0.4%前後という金利水準は先月から上昇したと言っても引き続き「史上最低水準」ということですね。ぜひこの追い風を生かして、毎月の住宅ローン返済額を大いに削減していただければと思います。

ちなみに。

あえて長期的な観点から注意点を挙げるとすれば、前回の景気回復局面である2003年〜2006年ごろの金利推移を見てみると、2003年には長期金利が0.5%前後という過去最低水準まで下がったのち、その後1.5%近くまで跳ね上がっていることが分かります。

たかが1.5%ではあるのですが、されど1.5%と言えます。今の長期金利の金利水準からすれば3倍超ですし、仮にそうなれば住宅ローン金利も当然、相応に上昇することになります。

2003年当時、世界経済の見通しが大きく好転したことや、小泉政権への期待、りそな銀行への公的資金注入により金融不安が大幅に後退したことに加え、「VaR」と呼ばれるリスク管理手法に起因する「VaRショック」と名づけられた「国債の投げ売り」が金利上昇を加速させたと言われてますが、そもそも金利のバイオリズムとして、「好景気の前が最も金利が低い」のだとすると、長期的に見れば、これから金利が上昇する可能性というのはゼロではありません。

繰り返しになりますがこれは「長期的に見れば」ということであり、上記の通りさらなる金融緩和も発表され、消費税が2017年4月まで延期になった現状では金利が極めて上がりにくいこと自体は変わりませんが、それでも今の歴史的な低水準からすれば、「これから更に下がるとしても限定的」という点でいつかは上昇する運命にあります。それが「かなり先」だとしてもです。

焦る必要は全くありませんが、今が住宅ローンの借り入れ・借り換えの絶好の機会であることは間違いありません。多少の金利変動に左右されることなく、ぜひこの低金利を上手に活用してもらいたいと思います。

さて前置きが長くなりましたが、2015年3月の住宅ローン金利を占う上で、いつものように早めに来月の金利を発表しているソニー銀行の住宅ローン金利をチェックするとこのようになっています。

◆ソニー銀行住宅ローン金利

・変動金利 : 0.889% → 0.889% (変わらず)
・10年固定 : 1.173% → 1.300% (+0.127%上昇
・20年固定 : 1.725% → 1.935% (+0.210%上昇
・30年固定 : 1.863% → 2.091% (+0.228%上昇

予想通り全般的に上昇していますね!長期金利が1ヶ月で約0.2%上昇したわけですが、おおむねそれに準じた上昇と言えそうです。残念ですね・・・。

次に、これまたいつものように今月の国債の平均金利と、先月のこの時期の国債の平均金利の差をチェックするとこのようになります。

◆2月17日現在の今月の国債の平均金利と、先月中旬までの国債の平均金利

・1年  : −0.02% → 0.01% (+0.03%上昇
・10年 : 0.27% → 0.38% (+0.11%上昇
・20年 : 0.96% → 1.17% (+0.21%上昇
・30年 : 1.17% → 1.40% (+0.23%上昇

こちらも予想通り、どの期間も残念ながら上昇しているわけですが、その金利上昇幅はほぼピッタリソニー銀行の金利上昇幅と同じですね!つまりはおおむね同じような考え方で金利を決定している、ということではないかと思います。

後2週間、金利がこのままの状態で推移すれば、3月の住宅ローン金利は固定金利タイプについては全般的に0.1%〜0.2%程度の上昇ということになりそうです。

ここまで続いてきた金利低下トレンドが一旦お休みというわけですが、ただ長期金利が0.4%台ということは昨年12月とほぼ同じ水準であって、では昨年12月の住宅ローン金利が高かったかと言うとそんなことはありませんね。

そういう意味では繰り返しになりますが、細かな変動にとらわれずに着実に住宅ローンの借り入れ・借り換えの検討を進めていただければと思います。

最後に住宅ローン「変動」金利について。

上記の通り長期金利は一転して上昇傾向にあるわけですが、人気の住宅ローン変動金利タイプのベースとなるのは長期金利ではなく「短期金利」です。

そしてこの短期金利については日銀の「ゼロ金利政策」によって一足早く金利ゼロに到達したことに加え、日銀が完全にコントロールしているために上がることも下がることもなくずっと「超・低金利」を維持しているのですね。

2月17日現在の代表的な短期金利である「無担保コール翌日物」金利は「0.075%」と文字通りケタ違いの低金利=ゼロ金利となっています。1ヶ月前の金利は「0.074%」でしたから、ほぼ同じ水準をキープしていることになります。

日銀のこうしたゼロ金利政=短期金利の引き下げ政策は、日銀自身が明言しているように十分なインフレ状態となるまで続けられますし、繰り返しになりますが、少なくとも増税延期目途である2017年4月まで継続されるのはほぼ間違いないと思います。

そして短期金利はまだまだ低金利が続くとすれば、それはつまり、住宅ローン変動金利タイプもまだまだ低金利が続くことを意味します。

そもそも少子高齢化が進む日本では、円安や増税などの一時的な要因を除けば、十分なインフレなど永遠に起こらないかもしれませんしね。

住宅ローン金利が上昇した、低下した、と言ってもそれはあくまで10年固定や20年固定といった「固定金利タイプ」の話であり、「変動金利タイプ」は基本的にはゼロ金利政策が復活した2008年12月以降の6年以上全く上昇していません。

住宅ローンの変動金利タイプをご検討の方は、長期金利の変動に一喜一憂する必要は全くない、ということですね。こちらも参考になさってください。

みなさんが来月も最高の住宅ローンに出逢えることを祈っております。

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