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[5月の住宅ローン金利予想]
長期金利は再低下 住宅ローンも0.1%程度引下げへ

このページでは、足元の金利動向から、来月の住宅ローン金利を予想します。
2015年4月14日

長期金利は0.325%に低下 再び金利低下トレンドへ


■長期金利グラフ(グラフ期間:1年)



<編集部からのコメント>

ここ最近の住宅ローンを巡る動きで印象的なのはやはり金利上昇傾向ではないかと思います。昨年の秋以降、ずっと金利の低下が続いていた住宅ローン金利ですが、3月・4月と2ヶ月連続で上昇してしまったのですね!

ご存知の通り住宅ローン金利は基本的には契約時の金利が適用されますので、3月に契約して「話が違うぞ!」と思われた方はおられるかもしれません。もちろん金利が上昇したといってもごくわずかですし、不動の人気を誇る変動金利についてはこれまでと同じく据え置きとなっておりますので、心理的にはともかく、実額としては影響はほとんどないのだと思いますが。

それはともかくとして、このように金利がわずかに上昇してしまった理由としてはお察しの通り、住宅ローン金利のベースとなる市場金利が上昇したからですが、では1ヶ月経って長期金利がどのように推移したかと言うと上記グラフをご覧になっても分かるとおり・・・徐々に落ち着きつつあるのですね!

つまり再び低下傾向になっているということです。これから住宅ローンの借り入れ・借り換えを検討されている方にとっては、期待できる金利の動きです。具体的には4月14日現在の長期金利は0.325%ということで、1ヶ月前は0.410%でしたから、やはりかなり大きく低下していますね。ありがたいことです。

気になるのが、ではなぜこの1月に金利が急上昇したかという点ですが、先月まで「ファンダメンタルズからは説明不可能な金融市場特有のテクニカルな要因があるのではないか」とご案内してきました。

どういうことかと言うと、よく指摘されているのは日銀が大量に国債を購入し続けていることから国債市場の取引が細り、ちょっとした動きで価格=金利が大きく変動しやすくなっている、という点です。そのように価格が変動しやすい相場では、投機的な売買や逆に損失を防ごうとする投げ売りが出て、実態以上に変動してしまうことがよくあります。

タイミング的にも2%前後という空前絶後の金利水準まで低下した後だったので「達成感」から余計に反動が出やすかったこともあるのかもしれません。

加えて結構影響が大きかったのかもと感じるのは「期末」という季節的な要因ですね。これまでも3月や9月といった期末には金利が少し上昇する傾向があったわけですが、今回は上記のような相場環境もあり、よりハッキリと、よりシャープに現れた可能性があります。

このまま市場金利が落ち着いて来れば、やはり「期末要因だった」ということで落ち着きそうですがはたしてどうなるでしょうか?長期金利の行方に注目ですね。

なお金利がどんどん上昇するとは考えにくい背景として、2%のインフレ目標達成に向けて死にもの狂いの日銀が、虎視眈々と次の追加金融緩和策を発表するタイミングを狙っている点も指摘しておきたいと思います。

この追加金融緩和は金融緩和期待が後退すればするほど、長期金利が上昇すればするほど、発動の好機となってきます。サプライズを起こせれば中身以上の大きな効果が期待できるからですね。そもそも金融緩和にはサプライズ効果=心理効果以外の効果はないという冷めた指摘も聞こえてきますし・・・。

だとすると仮に金利が大きく上昇すればまさにその追加金融緩和が実施され、これまでの2回と同様に市場金利はガツンと下がることになります。 そのように考えるとやはり、「金利が大きく上昇する可能性はゼロ」と言っても過言ではなさそうです。

ここでいつものように日本の金利との相関が指摘されている日本の株価とアメリカの金利をチェックしておきたいと思います。まず日本の株価推移はこのような感じです。



びっくりするくらい大きく上昇していますね!ただしチャートの形は長期金利のものと大きく異なっており、今のところあまり相関性はなさそうです。

次にアメリカの金利はこうですね。



一方、こちらのチャートは、日本の長期金利のものと概ね同じような形となっていますね!つまり最近の長期金利の動きは日本国内の要因と言うより、世界的な金利の動きに歩調を合わせたものと言えそうです。

そこに上記の通り「期末」のタイミングが重なり、シャープに反応したと言うことではないでしょうか。

では最後に、世界3大経済圏のもう一極であるヨーロッパ・ドイツの長期金利をチェックするとこうなっています。



こちらは「一人旅」状態ですね。金利上昇とは全く無縁です。1年で金利が1.6%から0.1%へ16分の1に低下したということで、極めて劇的です。金融市場、こんな急激な金利低下はもう二度と見ることができないかもしれません。急激な金利上昇はあっても、急激な金利低下というのはなかなかありません。ギリシャが暴れている状況ではドイツ国債にヨーロッパの資金が向かうのは当然かもしれませんが。

いずれにしても日本の金利は、上記の通り日銀の金融緩和が睨みをきかせていることもあり、多少変動したとしても大きく上昇することはありえませんので安心して住宅ローンの検討を進めていただければと思います。

気になるのは今の「異次元の低金利」がいつまで・どれくらい続くのか、という点ですが、少なくとも金融緩和は消費税の延期目途とされている2017年4月までは続く可能性が高く、だとすれば金利もそれまでは本格的に上昇することはなさそうです。参考にしてみてください。

ちなみにより長期的に、2000年からの長期金利の推移を振り返るとこのようになっています。



今の長期金利は中長期的に見ても、「歴史的な低水準」にあることがよくわかります。これまで最も低い時期でも0.5%前後であり、0.3%台という金利水準は「異次元の低金利」ということですね。ぜひこの追い風を生かして、毎月の住宅ローン返済額を大いに削減していただければと思います。

ちなみに。

あえて長期的な観点から注意点を挙げるとすれば、前回の景気回復局面である2003年〜2006年ごろの金利推移を見てみると、2003年には長期金利が0.5%前後という過去最低水準まで下がったのち、その後1.5%近くまで跳ね上がっていることが分かります。

たかが1.5%ではあるのですが、されど1.5%と言えます。今の長期金利の金利水準からすれば4倍近いですし、仮にそうなれば住宅ローン金利も当然、相応に上昇することになります。

2003年当時、世界経済の見通しが大きく好転したことや、小泉政権への期待、りそな銀行への公的資金注入により金融不安が大幅に後退したことに加え、「VaR」と呼ばれるリスク管理手法に起因する「VaRショック」と名づけられた「国債の投げ売り」が金利上昇を加速させたと言われてますが、そもそも金利のバイオリズムとして、「好景気の前が最も金利が低い」のだとすると、長期的に見れば、これから金利が上昇する可能性というのはゼロではありません。

繰り返しになりますがこれは「長期的に見れば」ということであり、上記の通りさらなる金融緩和も発表され、消費税が2017年4月まで延期になった現状では金利が極めて上がりにくいこと自体は変わりませんが、それでも今の歴史的な低水準からすれば、「これから更に下がるとしても限定的」という点でいつかは上昇する運命にあります。それが「かなり先」だとしてもです。

焦る必要は全くありませんが、そうした点からも今が住宅ローンの借り入れ・借り換えの絶好の機会であることは間違いありません。多少の金利変動に左右されることなく、ぜひこの低金利を上手に活用してもらいたいと思います。

さて前置きが長くなりましたが、2015年5月の住宅ローン金利を占う上で、いつものように早めに来月の金利を発表しているソニー銀行の住宅ローン金利をチェックすると・・・残念ながらまだ発表されていませんね・・・。

恐らく明後日(16日)くらいには発表されるかと思いますので、気になる方はチェックしてみてください。

気を取り直して、これまたいつものように今月の国債の平均金利と、先月のこの時期の国債の平均金利の差をチェックするとこのようになります。

◆4月14日現在の今月の国債の平均金利と、先月中旬までの国債の平均金利

・1年  : 0.01% → 0.02% (+0.01%上昇
・10年 : 0.40% → 0.35% (−0.05%低下
・20年 : 1.22% → 1.13% (−0.09%低下
・30年 : 1.48% → 1.38% (−0.10%低下

1年ものの上昇は誤差の範囲として、やはり全般的に金利は低下していますね!しかもかなりハッキリ低下しています。後2週間、金利がこのままの状態で推移すれば、5月の住宅ローン金利は、固定金利タイプについては−0.1%程度低下ということになりそうです。

住宅市場は例年、ゴールデンウィーク明けから再び盛り上がり始めると聞いたことがありますので、だとすれば5月に住宅ローン金利が再低下すると良い追い風となりそうですね!期待しておきたいと思います。

ただどんな動きを見せるにしても住宅ローン金利が史上最低水準を維持することに変わりはありません。そういう意味では繰り返しになりますが、細かな変動にとらわれずに着実に住宅ローンの借り入れ・借り換えの検討を進めていただければと思います。

最後に住宅ローン「変動」金利について。

人気の住宅ローン金利タイプと言えば変動金利ですが、この変動金利タイプのベースとなるのは長期金利ではなく「短期金利」です。

そしてこの短期金利については日銀の「ゼロ金利政策」によって一足早く金利ゼロに到達したことに加え、日銀が完全にコントロールしているために上がることも下がることもなくずっと「超・低金利」を維持しているのですね。

4月14日現在の代表的な短期金利である「無担保コール翌日物」金利は「0.060%」と文字通りケタ違いの低金利=ゼロ金利となっています。1ヶ月前の金利は「0.075%」でしたから、そこから見ても低下しているということですね。

日銀のこうしたゼロ金利政=短期金利の引き下げ政策は、日銀自身が明言しているように十分なインフレ状態となるまで続けられますし、繰り返しになりますが、少なくとも増税延期目途である2017年4月まで継続されるのはほぼ間違いないと思います。

そしてそのように短期金利はまだまだ低金利が続くとすれば、それはつまり、住宅ローン変動金利タイプもまだまだ低金利が続くことを意味します。

そもそも少子高齢化が進む日本では、円安や増税などの一時的な要因を除けば、十分なインフレなど永遠に起こらないかもしれませんしね。

住宅ローン金利が上昇した、低下した、と言ってもそれはあくまで10年固定や20年固定といった「固定金利タイプ」の話であり、上記の通り「変動金利タイプ」は基本的にはゼロ金利政策が復活した2008年12月以降の6年以上全く上昇していません。

住宅ローンの変動金利タイプをご検討の方は、長期金利の変動に一喜一憂する必要は全くない、ということですね。こちらも参考になさってください。

みなさんが来月も最高の住宅ローンに出逢えることを祈っております。

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