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[9月の住宅ローン金利予想]
長期金利は低下傾向が鮮明に
住宅ローン金利は2ヶ月連続の引き下げへ

このページでは、足元の金利動向から、来月の住宅ローン金利を予想します。
2015年8月18日

長期金利は0.385%に低下 低下傾向が鮮明に


■長期金利グラフ(グラフ期間:1年)



<編集部からのコメント>

お盆も過ぎ、これまでの信じられないような酷暑も一段落ということでしょうか。経済のことを考えれば夏は暑く、冬は寒い方がいいと言うものの限度がありますね。少なくとも気温が体温を超える暑さというのは・・・勘弁してほしいものです。秋の到来を期待したいと思います。

さてここ最近の住宅ローンの動向を振り返ると、あくまで記者の肌感覚ですが、どうもその気温が大きく上昇した7月中旬から明らかにスローダウンした感覚を持っています。スローダウンしたと言っても1〜2割という感じですが、もしかすると

・酷暑→外出を避ける→モデルルーム・モデルハウスへの来場が減る→住宅需要がスローダウンする→住宅ローン需要がスローダウンする

といったメカニズムでも働いたのではないかと感じております。特に暑さが一段落したこの1週間くらいで徐々に当サイトのトラフィックも回復しており、なおさらそう感じております。

単にみなさんが、夏休み・お盆休みの準備で忙しかっただけ、という可能性もありますが。

残念ながら7月以降の住宅市場や住宅ローン市場の動向が明らかになるのはまだもう少し先だと思いますが、それに関連したデータが出てくればせひ原因究明をしたいと思っております。

ただもちろん、そうした季節的・気候的要因以外にも住宅ローン需要を明らかに減退させた要因があります。何かと言えば最近の金利上昇傾向ですね。何度もご案内しているように市場金利の上昇傾向を受けて、3月・4月、そして6月・7月と2ヶ月連続×2回、住宅ローン金利はじりじり上昇してきました。

住宅ローン金利が上昇すれば少なくとも借り換え需要は明らかに減退しますし、新規借り入れについても概ね同様だと思います。今月=8月は3ヶ月ぶりに金利が低下したわけですが、足元で当サイトのトラフィックが回復してきているのもその影響は間違いなくあるのではないかと思います。

とすると住宅ローン利用者としては、こうした住宅ローン金利の低下傾向が続くことを期待するわけですが、実際に住宅ローン金利のベースとなる長期金利がどのように推移しているかと言うと上記グラフをご覧の通り・・・6月に0.5%台まで上昇した一方でその後は徐々に低下してきているように見えますね。

つまり今年1月以降の金利上昇も一旦ピークアウトした、ということなのではないかと思います。具体的には8月18日現在の長期金利は0.385%ということで、1ヶ月前は0.460%でしたから、やはり明確に低下しています。このまま引き続き低下していくことを祈りたいと思います。

気になるのが、なぜこれまで金利が上昇してきたかと言う点ですが、毎月ご案内しているように、恐らく震源地はドイツの金利上昇なのではないかと思います。これまで「歴史的」と言っていいくらい見事な右肩下がりで下がってきたドイツ金利ですが、なぜか4月下旬を境にドンと上昇したのですね。



これについては著名な投資家が「売りの絶好のチャンス」と発言するなど、相応に投機的な動きが背景にあるのではないかと思います。これまでの金利低下が「行き過ぎた」面はあるのかもしれませんが、とはいえ金利が順調に上昇していく状況ではありません。景気テコ入れのためにヨーロッパの金融緩和がさらに拡大される可能性も相応にありますしね。

だとすると再び低下しても良さそうなものですが、実際、こちらも6月をピークにジワジワ下がっているように見えますね。

そして世界経済の中心であるアメリカの長期金利はこのように推移しています。



こちらは日本の長期金利と驚くほど同じ動きをしているのが印象的です。つまりは世界の金利は我々素人の知らないところで完全につながっているということだと思いますが、このアメリカの金利も足元では徐々に低下していることが分かります。

最近の日本の金利上昇がこのように世界の金利動向につられたものなのであれば、世界の金利が低下に転ずれば同じように下がるのは当然と言えそうですが、このまま落ち着いてほしいものです。

なお短期的にはともかくとして、中長期的に見れば、日本の金利が本格的に上昇する機運は全くありませんし、加えて2%のインフレ目標達成に向けて死にもの狂いの日銀が、虎視眈々と次の追加金融緩和策を発表するタイミングを狙っている点も指摘しておきたいと思います。金融緩和が拡大されれば金利がさらに低下するのはほぼ確実だからです。

いずれにしても日本の金利は、日銀の金融緩和が睨みをきかせている間は大きく上昇することはありえません。つまりもうしばらく住宅ローン金利に追い風が吹き続ける可能性が高く、住宅ローンをこれから借りようとされている方や、今後借り換えをしようとされている方は、多少の金利変動に戸惑うことなく、着実に検討を進めていただければと思います。

気になるのはこの「異次元の低金利」がいつまで、どれくらい続くのか、という点ですが、少なくとも金融緩和は次の消費税増税のタイミングである2017年4月までは続く可能性が高く、だとすれば金利もそれまでは本格的に上昇することはなさそうです。参考にしてみてください。

ちなみにより長期的に、2000年からの長期金利の推移を振り返るとこのようになっています。



この数ヶ月で多少上昇したと言っても今の長期金利は「歴史的な低水準」にあることがよくわかります。これまで最も低い時期でも0.5%前後だったわけですから、今は「最低水準」ということですね。ぜひこの追い風を生かして、毎月の住宅ローン返済額を大いに削減していただければと思います。

ちなみに。

あえて注意点を挙げるとすれば、前回の景気回復局面である2003年〜2006年ごろの金利推移を見てみると、2003年には長期金利が0.5%前後という当時の過去最低水準まで下がったのち、その後1.5%近くまで跳ね上がっていることが分かります。

たかが1.5%ではあるのですが、されど1.5%と言えます。今の長期金利の金利水準からすれば4倍ですし、仮にそうなれば住宅ローン金利も当然、相応に上昇することになります。

2003年当時、世界経済の見通しが大きく好転したことや、小泉政権への期待、りそな銀行への公的資金注入により金融不安が大幅に後退したことに加え、「VaR」と呼ばれるリスク管理手法に起因する「VaRショック」と名づけられた「国債の投げ売り」が金利上昇を加速させたと言われてますが、そもそも金利のバイオリズムとして、「好景気の前が最も金利が低い」のだとすると、長期的に見れば、これから金利が上昇する可能性というのはゼロではありません。

繰り返しになりますがこれは「長期的に見れば」ということであり、上記の通りさらなる金融緩和が予想され、消費税増税が2017年4月まで延期になった現状では金利が極めて上がりにくいこと自体は変わりません。

しかしそれでも今の歴史的な低水準からすれば、「これから更に下がるとしても限定的」という点でいつかは上昇する運命にあります。それが「かなり先」だとしてもです。

焦る必要は全くありませんが、そうした点からも今が住宅ローンの借り入れ・借り換えの絶好の機会であることは間違いありません。多少の金利変動に左右されることなく、ぜひこの低金利を上手に活用してもらいたいと思います。

さて前置きが長くなりましたが、2015年9月の住宅ローン金利を占う上で、いつものように早めに来月の金利を発表しているソニー銀行の住宅ローン金利をチェックするとこのようになっています。

◆ソニー銀行住宅ローン金利

・変動金利 : 0.889% → 0.889% (変わらず)
・10年固定 : 1.295% → 1.246% (−0.049%低下
・20年固定 : 1.976% → 1.915% (−0.061%低下
・30年固定 : 2.140% → 2.080% (−0.060%低下

長期金利は1ヶ月で約0.075%低下しているわけですが、概ねそれに準じた金利引き下げとなっています。つまり、来月=9月の住宅ローン金利は低下するということですね!各銀行がこうした動きに追随するのであれば住宅ローン金利は2ヶ月連続の引き下げになるということです。

これまたいつものように今月の国債の平均金利と、先月のこの時期の国債の平均金利の差をチェックするとこのようになります。

◆8月18日現在の今月の国債の平均金利と、先月中旬までの国債の平均金利

・1年  : 0.00% → 0.00% (変わらず)
・10年 : 0.46% → 0.40% (−0.06%低下
・20年 : 1.22% → 1.18% (−0.04%低下
・30年 : 1.47% → 1.44% (−0.03%低下

やはり全体的に低下していますね。30年ものより、20年ものより、10年ものの方が金利低下幅が大きいというのはやや意外ですがそうしたこともあるのかもしれません。

その点では繰り返しになりますが9月の住宅ローン金利は全体的に2ヶ月連続の引き下げとなり、固定金利は−0.05%程度の引き下げとなる可能性が高いといったところでしょうか?

ただ冷静に考えると仮に「据え置き」だったとしても住宅ローン金利が史上最低水準を維持することに変わりはありません。そういう意味では繰り返しになりますが、細かな変動にとらわれずに着実に住宅ローンの借り入れ・借り換えの検討を進めていただければと思います。

最後に住宅ローン「変動」金利について。

人気の住宅ローン金利タイプと言えば変動金利ですが、この変動金利タイプのベースとなるのは長期金利ではなく「短期金利」です。

そしてこの短期金利については日銀の「ゼロ金利政策」によって一足早く金利ゼロに到達したことに加え、日銀が完全にコントロールしているために上がることも下がることもなくずっと「超・低金利」を維持しているのですね。

8月18日現在の代表的な短期金利である「無担保コール翌日物」金利は「0.077%」と文字通りケタ違いの低金利=ゼロ金利となっています。1ヶ月前の金利は「0.075%」でしたから、ほぼ同水準を維持しているということですね。

日銀のこうしたゼロ金利政=短期金利の引き下げ政策は、日銀自身が明言しているように十分なインフレ状態となるまで続けられますし、繰り返しになりますが、少なくとも増税延期目途である2017年4月まで継続されるのはほぼ間違いないと思います。

そしてそのように短期金利はまだまだ低金利が続くとすれば、それはつまり、住宅ローン変動金利タイプもまだまだ低金利が続くことを意味します。

そもそも少子高齢化が進む日本では、円安や増税などの一時的な要因を除けば、十分なインフレなど永遠に起こらないかもしれませんしね。

住宅ローン金利が上昇した、低下した、と言ってもそれはあくまで10年固定や20年固定といった「固定金利タイプ」の話であり、「変動金利タイプ」は基本的にはゼロ金利政策が復活した2008年12月以降の6年以上全く上昇していません。

住宅ローンの変動金利タイプをご検討の方は、長期金利の変動に一喜一憂する必要は全くない、ということですね。こちらも参考になさってください。

みなさんが来月も最高の住宅ローンに出逢えることを祈っております。

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