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平均14.4年で完済しているってホント?最新調査

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2016年3月24日

住宅ローンの借り入れ期間について悩む方はそれほどいないのではないかと思いますが、年齢上の制約があったり、よっぽど余裕がある場合を除いては「なるべく長い期間にしておく」のが正しいと言えます。

確かに借り入れ期間が延びれば全期間固定金利の場合は住宅ローン金利が上昇しますが、今の低金利下ではその差はわずかであり、それより毎月の返済額を抑えておくことで返済計画の安定性・安全性を高めておくことが重要です。

何と言っても住宅ローンの返済は数十年かかるわけですからね。先のことを正確に予測できる人はいません。「もしも」のことを考えると返済額は1円でも少なくしておいた方がいいですね。

ただもちろん、そうやって借入期間を長くすればするほど全体の支払利息は増えていきます。長く借りれば利息が膨らむのは当然です。

そうした場合に活用したいのが住宅ローンの繰り上げ返済です。繰上返済とは毎月の住宅ローン返済に加えて、さらに任意の金額を返済することで元本を減らし返済を早めていく手続きです。

つまり、借入時には安全性や長期にわたるリスクを考慮してなるべく毎月の返済額を少なくしておくものの、ほとんどの場合でそれは「単なる保険」であり、実際にはもっと余裕が出てくるでしょうから、その余裕分でしっかり、きっちり、ちゃっかり返済を早めていくということですね。

こうすることによって、「もしも」の時の備えもしておきながら、余分な利息は払わなくて済む、という一石二鳥の返済ができます。

ただしそれには、余裕ができても浪費するのではなく、きちんと住宅ローンの繰り上げ返済に回していくという鉄の意志が必要なのは言うまでもありませんが。

そうしたわけで、このように繰上返済の活用が世の中に浸透しているのであれば、統計的にも「当初の借入期間は長く、実際の完済期間は短い」という傾向が生まれているはずですが、実際の借入期間を住宅金融支援機構の最新調査からチェックしてみるとこうなっています。

まず住宅ローンの約定貸出期間、つまり借り入れ当初の借入期間はこのようになっています。



最新の2014年度実績では平均「25.7年」ということですね。もう少し長いかと思いましたが思ったより短いです。

ちなみに内訳をみると「25年超30年以下」や「30年超35年以下」がどんどん増えているわけですが、単純平均はそれほど伸びていない気がします。この矛盾は少し謎ですが、いずれにしても借入期間は伸びる傾向にあると考えて間違いなさそうです。

次に気になる完済期間=住宅ローンを返し切る期間についてはこのようになっています。



2014年度実績では何と平均「14.4年」ということですね!当初想定の半分・・・とは言わないまでも6割くらいの期間で完済していることになります。この迅速な返済はあっぱれです。

仮に40歳で借りれば55歳には住宅ローンから解放されるということですね。そうなのだとすれば住宅ローンの書類にサインする手も少し軽くなりそうです。

ただし。

この調査はあくまで銀行から見ての「完済期間」であって、利用者から見た実際の「完済期間」ではありません。何が言いたいかと言えばおそらくこの中には借り換えによって想定より早く返済されてしまったものも含まれるのですね。

借り換えすれば確かに銀行から見れば完済ですが、利用者から見れば新たな銀行で返済を続けるわけで完済とは言えません。そこでこの中の「借り換え」の影響を排除してみようと思います。

以前もご紹介しましたが、同じ調査で「借り換えの割合」はこのようになっておりました。



つまり、新規貸出の25.2%は借り換えということですね。

次に何年くらいで借り替えをしたのか、という住宅ローン利用者向け調査ではこのようになっています。



なぜか平均値が載っておりませんが、簡易的に加重平均すると「11.5年」という計算になります。概ね平均すると10年とちょっとで借り替えをする人が多い、ということですね。

この2つの数字を組み合わせると、「25.2%の借り換え客は11.5年で借り換えを行っている」わけですから、平均完済期間が「14.4年」となるためには残りの74.8%の借り入れ客が

・15.4年で完済

すると概ね全体が「14.4年」となります。

結局のところ「14.4年」にしろ、「15.4年」にしろ、一般的なイメージよりかなり早く住宅ローンを完済しているのは間違いありません。

もちろんそれには冒頭ご案内したように、繰上返済などを活用して「約定条件よりもっと早く住宅ローンを返済して、1日も早く住宅ローンから解放されよう」とする、「先輩」方の健全な返済感覚があったということでしょうね。

なお、そのように繰上返済が思いのほか大切である、ということであれば繰上返済を「手数料無料で」「1円から」「ネットで簡単にできる」住宅ローンを選ぶことが大切ですね。

例えば新生銀行住信SBIネット銀行はそうした住宅ローンに当てはまります。人気なのも分かりますね。

参考になさってください。

<日本住宅ローンプランニング編集部>

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