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ボーナス時期に金利上昇懸念も加わり、いよいよこのタイミングで重い腰を上げて住宅ローンの借り換えを検討されている方も少なくないかもしれません。
住宅ローン金利がこのままどんどん上昇することはないとは思いますが、市場金利は確かに上昇しているわけですからね。「万が一」のことを考え、今のうちに金利を固定しておこうと考える方がおられるのも理解はできます。
では実際に借り換えを検討した場合に、金融機関や住宅ローンをどのように選べばいいのでしょうか?
まず分かりやすいのは「金利」ですね。金利が低ければ低いほどいいのは間違いありません。
ただ一方でいつもご案内しているように住宅ローン金利がややこしいのは、「金利以外の隠れコスト」が結構ある、ということです。大きいのは「保証料」でこれが年0.2%くらいのコストとなります。
加えて事務手数料が「残高×2%」と言った高額な場合はやはり年0.2%くらいのコストと考えられます。
こうした「保証料があるかどうか」、「手数料が高額かどうか」も加味した上での「トータルコスト」で比較いただければと思います。当サイトではそうした「トータルコスト比較」を提供しておりますので参考になさってください。
>>>最新の住宅ローン「実質金利」比較
と、ここまではいつもの話ですのでもう一歩前に進めると、住宅ローン借り換えに際して検討すべき項目の1つに「借り入れ期間を延ばせるかどうか」も加えてよさそうです。
住宅ローンの借り換えにあたって、基本的に借り入れ期間は、現在借りている住宅ローンの残り期間がそのまま適用されます。つまり残り10年であれば借り換え後の住宅ローンも期間10年、残り20年なら期間20年、といった具合です。
新たに審査されるわけですから、期間を延ばすことも短くすることも訳ないと思うのですが、「元の銀行の審査結果を尊重する」というスタンスなわけですね。言い換えれば「審査結果を引き継ぐ=パクることで審査負担を軽減させている」と言えそうです。
ただ一方で住宅ローン利用者の立場で言うと、このような「借り入れ期間の変更」、特に「延長」には一定のメリットがあります。同じ利率でも返済期間が10年から20年に伸びれば、毎月の返済額は劇的に減少します。1,000万円×2%で計算するとこんな感じです。
・10年の場合 : 毎月の返済額92,013円 / 総返済額11,041,557円
・20年の場合 : 毎月の返済額50,588円 / 総返済額12,141,072円
総返済額が110万円ほど増えてしまいますが、それでも毎月の返済額が約9万円から約5万円に減ることに魅力を感じる方はおられるかもしれません。
もちろん、それによって完済時期が例えば65歳だったものが75歳になったりすれば、老後のキャッシュフローが大きく狂うことになりますので、安易な延長をオススメするものではありませんが、ただ一方で統計的には40代というのはもっとも家計が苦しくなる時期であり、この時期を乗り切るために計画的に利用する、ということであればあり得るのではないでしょうか。
銀行に返済猶予を申し込んだりするよりはよっぽどマシな選択肢でもありますしね。
加えて、こうした「期間延長」をもっと能動的に利用するとすれば、
・借り換えで借入期間を延長させ、毎月の「返済しないといけない金額」は抑えつつ、余裕がある月は積極的に繰り上げ返済することで家計の状況に合わせて返済をコントロールしていく
という手が考えられます。 「返済しないといけない金額」を引き下げることで、返済額の柔軟性を確保するということです。
なかなか賢い戦略だと思いますが、これを実現するためには以下3つが必要条件になってきます。
1.借り換えで返済期間を延ばしてくれる銀行を選ぶこと
2.繰り上げ返済がネットでいつでもできて、少額から可能で、手数料が無料であること
3.毎月の返済額が下がっても家計をしっかりコントロールし、消費の誘惑に負けず、きちんと繰り上げ返済できる強いメンタルを持っていること
3については心の問題ですが、1・2については新生銀行や住信SBIネット銀行が有名ですね。
逆にメガバンクなどの大手銀行はこうした「借り換え時の借り入れ期間の延長」には応じていないと思いますのでご注意ください。
参考になさってください。
<日本住宅ローンプランニング編集部>