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[1月の住宅ローン金利予想]
据え置きor+0.1%程度上昇 ただし市場金利動向に注意

このページでは、足元の金利動向から、来月の住宅ローン金利を予想します。
2016年12月15日

長期金利はトランプ相場やFRB利上げ決定の影響で0.075%に上昇


■長期金利グラフ(グラフ期間:1年)




12月も半ばとなってきました。いよいよ2016年も残り2週間ということですね!仕事納めの準備がほとんどできておらず焦ってしまいますが、それでも確実に年末と年始が近づいてきております。

前月の当欄に引き続き今年を振り返れば、住宅ローンに関して言うと今年はもう「サプライズ続き」だったということになりそうです。

ちなみに今年の漢字は絶対、「驚」だと思ったのですが意外に「金」でしたね。

それはともかく最初のサプライズは1月末に発表された「マイナス金利政策」です。金利がマイナスになるというのは衝撃でしたが結果的に住宅ローン金利も劇的に低下しました。

そして今年2つ目のサプライズとなったのが「Brexit」ですね。これによって世界経済の先行きに対する懸念が広がり、金利は史上最低水準まで低下しました。

しかし何といっても今年最大のサプライズとなったのがアメリカ大統領選挙です。結果は予想外のトランプ氏勝利となったわけですが、さらに驚きなのはその後の金融市場が堅調に推移していることですね!特に「アメリカの金利高」が大きく進んでいます。相場予測は難しいものです・・・。

そうした国内外の市場動向を受けて日本の長期金利もジワジワと上昇し、さらに昨日アメリカのFRBが「利上げ」を決定したこともあり本日は+0.08%まで上昇しています。ついにプラス金利に復活したわけですね!

とするとここからの注目は、長期金利の操作目標を「0%」に置いている日銀がどこまでの金利上昇を許容し、仮にそれを上回りそうな時にどんな対策を取ってくるのか、という点です。

黒田日銀総裁は、以前の「−0.1%〜0%」という長期金利の水準について「まさに0%近辺そのもの」という評価をしていたかと思いますので、それをプラス金利方向に反転させれば「−0.1%から0.1%まで」が日銀の考える「0%近辺」ということになります。

もしそうだとすれば、本日の0.08%という長期金利はいよいよその上限に近づいているわけですね。さらに金利が上昇すれば、ついに「日銀vs債券市場」の戦いが始まることになります。

歴史的に見れば「日銀の金融政策の圧勝」ということかと思いますので、最終的には長期金利はこの「−0.1%から0.1%まで」の範囲内に抑えられるものと思いますが、ただ一時的には0.1%を超えて上昇する可能性もあり、仮にそうなればパニック的な動きから一気に金利上昇する可能性はゼロではありません。

思い起こせば2013年に「異次元緩和」が発表された後もなぜかしばらく金利は上昇しましたしね。

そうしたわけで今後の住宅ローン金利を予測するにあたり、できればここ数日の日銀と債券市場との攻防を見てみたい気がしますが、時期的にこの「来月の金利予測」を書くタイミングとなってしまいましたので、長期金利は当面この+0.08%前後の金利水準が続くという前提で今後の住宅ローン金利を予想してみます。

とは言いつつ当サイト利用者の方々にはそうした制約はありませんので、ぜひ最新の市場金利の動向をチェックして各自で来月の金利予想を修正していっていただければと思います。もちろん当サイトでも大きな動きが出てくれば別途ご案内していきたいと思います。

なお全体的に金利は上昇傾向にあるわけですが、そうした中で唯一「金利低下要因」として期待できるのが、これまた先月もご案内したように、例年3月末=期末に向けて住宅ローン需要が増加してくることから、キャンペーン金利などを通じて市場金利の動向にかかわらず住宅ローン金利が積極的に引き下げられる、という動きです。

実際、これまでの住宅ローン金利の動きを思い返せば、特にメガバンクは12月や2、3月に金利を引き下げてきたように思います。そうした動きが再現されることをそこはかとなく期待したいと思います。

そうだとしても、言い換えれば「来年4月以降は住宅ローン金利が上昇する」ということになるわけですが。

ここで世界の金利をチェックしておくと、まずドイツの金利はこのようになっています。



しっかり反転して上昇していますね。

次にアメリカの長期金利はこのように推移しています。



こちらは急激に上昇していますね!トランプ大統領が公約を実現しようと思えばアメリカの借金が大きく膨らむことから、アメリカの信用力悪化に伴う金利上昇=「悪い金利上昇」が懸念されていることに加えて、上記の通りFRBが利上げを決定したことも大きいですね。

同時にFRBは来年の利上げペースを年3回と予測したようですので、これはかなり「強気な利上げ意向」と言えます。当面、アメリカの金利上昇は続くのでしょうね・・・。

いずれにしても世界の金利は上昇傾向にあるわけで、住宅ローン利用者からすれば日銀の新たな金融緩和の枠組みの元、日本の金利上昇だけはきっちり抑えこまれることを期待したいと思います。

ちなみに。

いつもご案内しているように、日本の金利は短期的にはともかくとして、中長期的に見れば本格的に上昇する機運はありません。2%のインフレ目標達成に向けて努力している日銀が、インフレ率が低迷している今、金融緩和策を終了させることはあり得ないからですね。

こうした日銀の金融緩和が睨みをきかせている間は大きく金利上昇することはないということです。

気になるのはこの「異次元の低金利」がいつまで、どれくらい続くのか、という点ですが、これまでは「次の消費税増税のタイミングである2017年4月までは続く可能性が高い」とご案内してきました。

しかし増税は2年半延期となりましたので「異次元の低金利もまた2019年秋まで続く可能性が高い」ということになります。

プライマリーバランス黒字化」や「GDP600兆円達成」などの政策目標を考慮すれば実際には2020年代半ばまで続くということですかね?もちろん永遠に続く可能性すらあります。

つまり我々が想像する以上に長い間、低金利が継続する可能性があるということですね。参考にしてみてください。

では2000年からの長期金利の推移を振り返るとこのようになっています。



マイナス水準にあったわけですから当たり前ですが、長期金利は「歴史的な低水準」にあることがよくわかります。これまで最も低い時期でも0.5%前後だったわけで、今は「空前の低金利」ということですね。繰り返しになりますが、ぜひこのチャンスを生かして、毎月の住宅ローン返済額を大いに削減していただければと思います。

一方で。

このグラフからあえて注意点を挙げるとすれば、前回の景気回復局面である2003年〜2006年ごろの金利推移を見てみると、2003年には長期金利が0.5%前後という当時の過去最低水準まで下がったのち、その後1.5%近くまで跳ね上がっていることが分かります。

たかが1.5%ではあるのですが、されど1.5%と言えます。今の長期金利はマイナスですからね!仮にそうなれば住宅ローン金利も当然、相応に上昇することになります。

2003年当時、世界経済の見通しが大きく好転したことや、小泉政権への期待、りそな銀行への公的資金注入により金融不安が大幅に後退したことに加え、「VaR」と呼ばれるリスク管理手法に起因する「VaRショック」と名づけられた「国債の投げ売り」が金利上昇を加速させたと言われてますが、そもそも金利のバイオリズムとして、「好景気の前が最も金利が低い」のだとすると、長期的に見れば、これから金利が上昇する可能性というのはゼロではありません。

繰り返しになりますがこれは「長期的に見れば」ということであり、上記の通りマイナス金利政策が実行されている現状では金利が極めて上がりにくいこと自体は変わりません。

しかしそれでも今の歴史的な低水準からすれば、いつかは「多少なりとも」上昇する可能性があります。それが「かなり先」だとしてもです。

焦る必要は全くありませんが、そうした点からも今が住宅ローンの借り入れ・借り換えの絶好の機会であることは間違いありません。来月の住宅ローン金利は多少上昇するかもしれませんが、そうした細かな金利変動に左右されることなく、ぜひこの低金利を上手に活用してもらいたいと思います。

さて2017年1月の住宅ローン金利を占う上で、いつものように今月の国債の平均金利と、先月のこの時期の国債の平均金利の差をチェックするとこのようになります。

◆12月15日現在の今月の国債の平均金利と、先月中旬までの国債の平均金利

・1年  : −0.32% → −0.29% (+0.03%上昇
・10年 : −0.05% →  0.05% (+0.10%上昇
・20年 :  0.38% →  0.54% (+0.16%上昇
・30年 :  0.50% →  0.66% (+0.16%上昇

全体的にはやはり上昇していますね。ここから推測すると来月の住宅ローン金利は「+0.1%〜+0.2%前後の上昇」が予想されます。

ただ上記でも触れた通り、徐々に住宅ローン需要期に入ってくることを考えると積極的な金利設定となることも期待できます。

そうした点も踏まえると多少マイルドに、1月の住宅ローン金利は「据え置き、もしくは+0.1%程度上昇」と予測しておきたいと思います。

最後に住宅ローン「変動」金利について。

人気の住宅ローン金利タイプと言えば変動金利ですが、この変動金利タイプのベースとなるのは長期金利ではなく「短期金利」です。

そしてこの短期金利については日銀の「ゼロ金利政策」によって一足早く金利ゼロに到達したことに加え、日銀が完全にコントロールしているために上がることも下がることもなくずっと「超・低金利」を維持してきました。

では12月15日現在の代表的な短期金利である「無担保コール翌日物」金利は「−0.034%」とマイナス水準を維持しています。1ヶ月前の金利は「−0.050%」でしたから多少上昇しているものの「異次元の低金利」です・・・マイナスですからね。

加えて日銀のこうしたゼロ金利政策=短期金利の引き下げ政策もまた、日銀自身が明言しているように十分なインフレ状態となるまで続けられますから、「相当の長期間」継続されるのは間違いありません。

そしてそのように短期金利の低下がまだまだ続くとすれば、それはつまり、住宅ローン変動金利タイプもまだまだ低金利が続くことを意味します。

そもそも繰り返しになりますが、少子高齢化が進む日本では、円安や増税などの一時的な要因を除けば、「十分なインフレなど永遠に起こらない」かもしれませんしね。

住宅ローン金利が上昇した、低下した、と言ってもそれはあくまで10年固定や20年固定といった「固定金利タイプ」の話であり、「変動金利タイプ」は基本的にはゼロ金利政策が復活した2008年12月以降の約8年間全く上昇していません。

住宅ローンの変動金利タイプをご検討の方は、長期金利の変動に一喜一憂する必要は全くない、ということですね。

参考になさってください。

みなさんが来月も最高の住宅ローンに出逢えることを祈っております。

<日本住宅ローンプランニング編集部>

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