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住宅ローンを借りるにあたって最大の難敵はもちろん「審査」です。いくら自宅が担保になると言っても返済トラブルなど無い方が良いに決まっていますし、仮に自宅の価値が大きく下がれば売却しても住宅ローンを返済しきれないわけで、銀行側からすればそうしたリスクをなるべく排除するのは当然です。
また、これだけ住宅ローンの金利が低下すれば銀行の採算もギリギリになってきますので、少しの損失がビジネスとして「命取り」になります。そうした点からも「住宅ローン審査は意外に厳しい」と考えておいた方が良いものと思います。
なおその住宅ローン審査でNGとなる具体的な割合ですが、国土交通省の発表に基づけば、単純平均で「12.7%」となっております。結構、高いですね!
>>>住宅ローン審査は厳しい?住宅ローンが落ちる・断られる・否決されるNG割合は
だとすると、ある程度審査に落ちることを前提に、「複数の住宅ローンに申し込む」などの対策が必要そうですね。
さて、そのように住宅ローンの審査について考えた時に、過去、クレジットカードや携帯、スマートフォンの返済が滞ったことが気になる方もおられるかもしれません。
今やクレジットカードも携帯も1人に1つは当たり前の時代ですから、そうした経験は「あって当たり前」と言えますね。では実際にこうしたことは住宅ローン審査の対象となるのでしょうか?
というわけでこれまた国土交通省が発表している、各銀行が重視している審査項目の一覧をチェックするとこうなっています。
・完済時年齢 : 99.30%
・健康状態 : 98.40%
・担保評価 : 97.80%
・借入時年齢 : 97.50%
・勤続年数 : 96.40%
・年収 : 95.60%
・連帯保証 : 92.60%
・金融機関の営業エリア : 92.40%
・融資可能額(融資率)/購入の場合 : 90.70%
・融資可能額(融資率)/借換えの場合 : 88.40%
・返済負担率 : 87.40%
・カードローン等の他の債務の状況や返済履歴 : 77.50%
・雇用形態 : 77.10%
・所有資産 : 68.00%
・国籍 : 64.90%
・申込人との取引状況 : 59.50%
・業種 : 38.40%
・雇用先の規模 : 30.10%
・家族構成 : 29.90%
・性別 : 21.10%
・その他 : 6.6%
>>>住宅ローン審査項目「重要度」ランキングと最近の動向
赤字で示しましたが、おそらく上記「カードローン等の他の債務の状況や返済履歴」の中に、クレジットカードや携帯、スマホ料金の返済状況が含まれてくるものと思います。
つまりは「クレジットカードやスマホ、携帯料金を滞納すると住宅ローンが借りられなくなる可能性がある」ということですね。
審査項目の順位としては「上位」と言うよりは「中位」ですが、しかし77.5%の銀行が重視しているわけですから「ほぼチェックされる」と考えて良いと思います。
ただここで、銀行はどうやってチェックするのか疑問に感じるかもしれません。わざわざNTTに問い合わせることもないでしょうし、仮に自己申告なら解決策は「黙っておけばよい」ということになります。実際にはどうなのでしょうか?
・・・残念ながらさすがにそこまで住宅ローン審査は甘くなく、こうした返済の延滞は「個人信用情報機関」に集約されています。
クレジットカードや、カードローン、キャッシングなどの審査に関して「ブラックリスト」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。ブラックリストとは、そこに登録されてしまうと一定期間審査が通らなくなってしまう恐ろしいリストですが、まさにこの「個人信用情報機関」こそそのブラックリストを管理している団体であり、もしそうした延滞があれば貸付元を通じて情報が共有され、実際に名前が登録されてしまうのですね。
では具体的にどれくらいの延滞をすれば、どれくらいブラックリストに掲載されてしまうのでしょうか?調べてみると概ね「61日以上の延滞」をするとブラックリストに掲載されてしまうようですね。
つまり、たまたま銀行残高が不足していたり、1ヶ月遅れたくらいならまず大丈夫で、2ヶ月遅れてもギリギリ大丈夫。しかし3ヶ月以上遅れたら「確実にアウト」ということになります。
また、後者の「どれくらいブラックリストに載るのか」という点ですが、これは情報機関によって多少のバラツキはあるものの概ね「5年」ということのようです。結構長いですね!20代のミスも30代に影響する可能性があるとすれば、住宅ローン審査結果に関係してくることも十分考えられます。
当たり前ですが、ブラックリストに載らないに越したことはない、ということですね・・・。
ただそうは言いつつブラックリストの掲載基準が「61日以上の延滞」ならケアレスミスはほぼ除外されるわけで、ホッと胸をなでおろした方も多いのではないかと思います。住宅ローン審査に影響してくるのは、よっぽどの「確信犯」の場合のみ、となります。
そうしたわけで該当する方は、ご自分が最もよく分かっておられると思いますが、もし記憶が曖昧な方は直接これら個人信用情報機関に問い合わせることで自分の延滞履歴が記録されているかどうか調べることもできるようです。
その個人情報信用機関ですが以下3つとなります。
・全国銀行個人信用情報センター(JBA) : 参加金融機関/銀行・信用金庫など
・シーアイシー(CIC) : 参加金融機関/クレジットカード会社・信販会社など
・日本信用情報機構(JICC) : 参加金融機関/信販会社・消費者金融など
こうしてみると、クレジットカードや携帯の延滞情報はCICかJICCのどちらかで、住宅ローンを提供する銀行が利用するJBAには登録されないようにも見えますが、残念ながらこれら3つの情報機関はお互いに連携しておりますので、どこかに登録されればやはり全体に影響することになります。ご注意ください。
そうしたわけで繰り返しになりますが、これから住宅ローンを借りようとされる方は、クレジットカードや携帯・スマホ料金について3ヶ月以上延滞することがないよう十分ご注意ください。
また、過去5年にそうした延滞がある場合は住宅ローンの審査結果に影響する可能性がある点もご留意ください。
もちろん、住宅ローン審査の有無にかかわらず「借りたものを返す」というのは人として当然のことですが・・・。
参考になさってください。
<日本住宅ローンプランニング編集部>