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住宅市場に関してずっと気になっているのがマンション価格の上昇です。先日の下記コラムでもご案内しましたが、全体的に価格上昇中のマンションについて「買うべきなのか・見送るべきなのか」という点は慎重な判断が必要になると思います。
>>>2017年、マイホームはいつ買えばよい?住宅ローン金利、税制、不動産価格動向から予想
そのマンション価格に関して、国土交通省から新しく2016年10月時点の価格指数動向が発表されていますね。その結果はこのようになっています。
マンション価格指数については、前月=2016年9月時点の値である130.9から少し低下しているものの、相変わらずの高水準です。前年同月で比べても+6.9%ということで圧倒的ですね。
契約率が低下したり、マンションの発売戸数が減少したりと弱気材料は散見されるものの、指数としては相当にしぶといですね!このグラフだけを見れば「宅地」を購入して家を建てたり、「戸建て住宅」を購入した方が良さそうなものですが、全くもって違和感のある、いびつな価格動向となっています。
さてそうした高騰を続けるマンション価格に対して、消費者の「買い時感」がどのようになっているのか気になるところですが、常識的に考えれば反比例して下がっていてもおかしくないですね。
というわけで不動産サイト「住まいサーフィン」社が2017年1月に実施した第36回マンション購入意識調査をチェックしてみたいと思います。回答者は「直近3か月間に新築マンションの販売センターに行った経験がある方のみ」ということで相当ホットな方々であることから、多少偏りがあるかもしれませんが、「現在の購入意欲」についてはこのような回答になっています。
そうは言いつつこれまで順調に低下してきた「購入意欲」ですが、今回=36回目の回答結果は3ヶ月前に実施された前回と比較してこのようになっています。
・購入意欲が増した : 31.6% → 42.2%
・変わらない : 43.9% → 35.2%
・購入意欲が減った : 24.5% → 22.6%
つまり・・・明らかに購入意欲が増しているのですね!その理由ですがこうなっています。
マンションに対する「買い時感」や、「価格上昇懸念」は後退する一方で、「低金利」の魅力が大きく増している、ということのようです。住宅ローンの金利水準自体は35回目(2016年10月)の方が低かった気もしますが、今の方が多少金利が上昇している分、より「住宅ローンのお得感」を実感されているのかもしれませんね。
とは言いつつ繰り返しになりますが「今が買い時」という回答が低水準にとどまっていることからもわかるように、マンションの価格水準については冷静に分析されているようです。「現在のマンション価格への意識」はこのようになっています。
「購入をあきらめるほど高い」と「購入をためらうほど高い」で合わせて67.8%ということですからなかなかの高水準ですね!
要するに今、マンション購入を検討されている方は、「住宅ローン金利の低さ」と「マンション価格の高さ」の狭間で揺れ動いている、ということになりそうです。
なお、全国宅地建物取引業協会連合会が発表した「不動産の日」アンケートでは、消費者の「買い時感」はこのようになっています。
前年と比較して2016年度の「買い時感」が改善されていることが分かるわけですが、その理由はこうですね。
今回=2016年度は「住宅ローンの金利が上昇しそうなので・今の金利が低いので」という回答が、前回の9.1%から29.7%に大きく増加していることが分かります。
回答結果は違えど、ここからも「住宅ローンの低金利」が買い時感を刺激していることが分かります。
住宅ローン金利の影響の大きさを改めて実感する一方で、そこに立ちはだかるのがマンション価格の上昇というわけですね。
マンション購入を考えておられる方には引き続き悩ましい状況が続きそうです・・・。
将来の不動産価格を正確に予測することは誰にもできませんが、焦らず慌てず、じっくり物件探しをしていただければと思います。何より大切なのは「一生住みたい」と思える物件に出会えることですからね。
参考になさってください。
<日本住宅ローンプランニング編集部>