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冬のボーナス!運用、住宅ローン繰り上げ返済、借り換えで比較すると圧倒的な大差が

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2017年12月7日

12月となり、冬のボーナス支給が佳境を迎えていますね。今年の冬のボーナスは全体的に増加する見通しのようですが、読者のみなさんの場合はいかがでしょうか?期待通り多少なりとも増えていることを祈っております。

ただ増えた方も、増えていない方も、住宅ローン残高をお持ちの場合は散財するわけにはいかないですね。自分への、そして家族へのご褒美はほどほどに、しっかり住宅ローンの返済に邁進していただければと思います。

さてボーナス資金について、決められた住宅ローン返済を終えた後も一定金額の余裕資金が残った場合、その有効な使い道としてはどういったものがあるのでしょうか。色々な考え方があるとは思いますが、大きく分けると以下3つかと思います。

1 .素直に繰り上げ返済をする。

2.住宅ローンの返済に回さず運用する。

3.借り換えをする。

どれがいいのでしょうか?具体的に考えていきましょう。

まず1つ目の「繰り上げ返済」は簡単ですね。約定弁済以上に元本返済をすることで、その元本を借り続けていると支払わなければいけなかったはずの利息がなくなります。

仮に50万円を繰り上げ返済して、利率が1%、残りの期間が20年とすると、そのまま借りていた場合と比較して、ざっくり5万円くらいの利息が「浮く」ことになります。「10%のリターン」というわけです。すばらしいですね!

そして借入金利が高ければ高いほど、この「浮く利息」は増えていくわけですから、「リターン」も増えていくということです。

というわけで、「何も考えずに繰り上げ返済」でもいいとは思いますが、それでは話が終わってしまいますので次に2つ目の選択肢である 「運用」について考えてみたいと思います。ここから得られる(かもしれない)リターンは2つです。「住宅ローン減税」と「運用がうまく行った場合の運用益」です。

前者の住宅ローン減税もメリットは簡単ですね。使い残しがあるかもしれませんが、基本的には住宅ローン残高の1%です。つまり、住宅ローン減税を利用している場合「何もしなくても1%のリターン」があるわけですから、むしろ「繰り上げ返済せずに貯金しておいた方がいい」という考え方もありそうです。

ただ注意点がいくつかあります。まず、借りている住宅ローンの金利が1%以上であれば減税メリットより支払い利息の方が多いわけですから、繰り上げ返済してしまった方がいいですね。

また、住宅ローン減税のメリットは最後まで続くわけではありません。最初の10年間だけですね。とすると住宅ローンの金利が1%未満で「繰り上げ返済しない方がいい」という場合も、10年後にはその減税メリットはなくなりますので、しっかり繰り上げ返済しないと余計な利息を払わないといけなくなります。

つまり、仮に繰り上げ返済せずに貯金しておこうとすると、そのお金はしっかり貯金しておいて、10年後に1円の漏れもなく繰り上げ返済しないといけないということですね。ある意味、「繰り上げ返済してしまったことにする」ということです。

しかし・・・そのように鉄の意思を持って資金に手をつけずにいられる人というのはどれくらいいるのでしょうか・・・。少なくとも記者は自信がありません。住宅ローン世帯は教育費など、いくらお金があっても足りないわけですから尚更です。そのように考えるとやはり「何も考えずに繰り上げ返済」の方が良いような気がします。

後者の、「運用がうまく行った場合の運用益」というのは、「運用がうまく行かなかった場合の運用損」と裏腹ですから、そもそも確実に進めないといけない住宅ローン返済と同列に並べるべき話ではありません。

確実に運用で儲けられる人はいませんし、万が一いたとしてもそういう人は住宅ローンとは縁がないはずですからね。というわけで結論としては、2つ目の「住宅ローンの返済に回さず運用する」という選択肢は全くお勧めできません。

そして3つ目の選択肢が「借り換え」ですね。住宅ローンの借り換えとは、みなさんよくご存じの通り、ある銀行からある銀行へ住宅ローン残高を移すことですから、冬のボーナスの「使い道」の選択肢としては違和感を感じる方もおられるかもしれませんが、しかし冬のボーナスはこの借り換えの好機です。

というのも借り換えには以下のような手数料がかかるからです。

・事務手数料
・保証料
・登記費用

これらを合わせると、残高の3%くらいになるでしょうか?2,000万円なら60万円になる計算です。そしてこの費用は自己資金で賄う必要がありますので、その点では余裕ができる夏・冬のボーナスシーズンというのは借り換えの絶好のタイミングなのですね。

では実際にこの借り換えメリットと繰り上げ返済のメリットを計算して比較してみましょう。2010年当時の三菱UFJ銀行の金利をチェックするとこのようになっています。

・変動金利:1.475%
・10年固定:3.05%
・20年固定:3.95%

わずか7年前ですが、こんなに金利が高かったのですね・・・まだ借り換えをされていない方はしっかり今の金利条件をチェックしていただければと思います。

それはともかくとして最新の金利をチェックすると、住信SBIネット銀行の場合はこのような金利となっています。

・変動金利:0.439%
・10年固定:0.72%
・20年固定:1.11%

やはり劇的に金利が低下しているわけですが、残りの残高2,000万円×残りの期間20年として、以下のようなケースと、諸費用60万円で繰り上げ返済した場合との比較を考えてみます。

・変動金利から変動金利への借り換え
・10年固定金利から10年固定金利への借り換え
・20年固定金利から20年固定金利への借り換え

比較には住信SBIネット銀行のシミュレーションを利用します。

>>>住信SBIネット銀行の借り換えシミュレーション

試算1:「変動金利から変動金利への借り換え」と「繰り上げ返済」のメリット比較

・借り換えメリット:−161万円
・繰り上げ返済メリット: −19万円

この場合は「借り換え」の圧勝です。

試算2:「10年固定金利から10年固定金利への借り換え」と「繰り上げ返済」のメリット比較

・借り換えメリット:−466万円
・繰り上げ返済メリット: −48万円

こちらは劇的な借り換えメリット額となっています。

試算3:「20年固定金利から20年固定金利への借り換え」と「繰り上げ返済」のメリット比較

・借り換えメリット:−605万円
・繰り上げ返済メリット: −63万円

こちらはちょっと計算間違いではないかと思うくらい強烈なメリット金額ですね。

本当に計算間違いの可能性はゼロではありませんが、いずれにしても約7年前の金利水準をベースにすると、諸費用を払ったとしても圧倒的に借り換えの方が有利です。

記者の想像以上の借り換えメリット額となりましたが、冬のボーナス資金の使い道をご検討の方は、一にも二にも「借り換え」を検討された方が良さそうです。本当にこれほどの借り換えメリットが出るなら「運用」など考える必要は全くありませんね。

参考になさってください。

<日本住宅ローンプランニング編集部>

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