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住宅ローン金利はやっぱり2023年まで上昇しない IMFの最新予想をチェック

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2018年10月18日

半年前のコラムと同じ書き出しとなりますが、住宅ローン利用者にとって最も気になることの1つが「いつ金利が上昇するのか?」という点ですね。最近は長期金利が上昇傾向ですし、人気の変動金利タイプを利用されている方にとっても「金利上昇リスク」が気になるところです。

日銀のフォワードガイダンスによって恐らく2020年の秋くらいまでは金利は上昇しないと考えて良さそうですがその先はどうなるのでしょうか?

もちろん未来の金利も未来の住宅ローン金利も正確に予測できる人はいませんが、ただ素人よりは専門家、そして専門家の中でも「超一流」の専門家の予測の方がより信頼できると言えます。

というわけで今回は半年ぶりに更新されたIMFの経済見通しをチェックしたいと思います。

ちなみにIMFとは「国際通貨基金」のことで、為替相場の安定化を目的として設立された国際連合の専門機関の1つです。要するに金融業界の中ではエリート中のエリートであり、つまりは「超一流」ということですから、その見通しも一定の信頼感があります。

ただIMFが日本の未来の住宅ローン金利を直接予測してくれているわけではありませんので、まず今の住宅ローンの低金利が維持されているメカニズムを説明しておきたいと思います。

折に触れてご案内しているように、住宅ローン金利変動のカギを握るのは日銀の金融緩和です。金融緩和が行われれば金利が低下しますので、住宅ローン金利も低下します。

一方、金融緩和が縮小・終了すれば金利も上昇しますので住宅ローン金利も上昇することになります。

ではいつ、どういう時に日銀が金融緩和を縮小・終了させるかと言えば、その基準は明確で「物価上昇率=インフレ率が2%を安定的に超えた時」ですね。

では足元のインフレ率がどうなっているかと言うとこうなっています。



3つの指標があり、中でも総合指数はそれなりに上昇していますが、これは主に「エネルギー価格の上昇」と「生鮮食品価格の上昇」に伴うもので、どちらも値動きが激しいことから本質的なインフレ率を把握する際には控除するのが通例です。

というわけでその2つを除いた指数=緑のラインをチェックしてみるとまだまだ0%近辺をウロウロしていることが分かります。一時のマイナス状態=デフレ状態からは脱したものの、目標である2%には遠く及びません。

異次元緩和を発動して5年以上経過しているのにこの水準ですから、本格的なインフレ率の上昇はまだまだ先、ということですね。

ちなみに2014年には一時、物価上昇率が2%を大きく超えていますが、これは消費税の影響です。というのも物価は「税込み」なのですね。実際、増税の影響が消えた1年後にはきっちり下がり0%近辺に戻っています。

こうした物価動向を踏まえれば、住宅ローン金利が本格的に上昇する余地は今のところほとんどないことになります。ではその金利をコントロールしている日銀の物価見通しはと言うと半年前の予測と比較してこうなっています。

・2018年度 : +1.4% → +1.1%
・2019年度 : +1.8% → +1.5%
・2020年度 : − → +1.6%

いつものように下方修正していることが分かります。2020年度でも1.6%ということですから、やはり少なくとも2021年3月まで金融緩和が縮小されることはなさそうです。

ただ、より中立的な専門家の見通しを知ろうと思うと日銀以外の予想を探す必要があるわけですが、そうした時に参考になるのが今回取り上げるIMFのデータです。

前置きが長くなりましたが、そのIMFのインフレ率見通しはどうなっているかと言うと2018年10月発表の見通しではこうなっています。

・2018年 : 1.2%
・2019年 : 1.3%
・2020年 : 1.7%
・2021年 : 1.1%
・2022年 : 1.2%
・2023年 : 1.3%

2020年に一旦、1.7%まで上昇していますがこれは消費税増税の影響を加味したものでしょうね。物価を「税込み」で計算するのは世界共通のようです。

増税の影響が消える2021年に再び下がり、それから年0.1%ずつ上昇していく計算ですね。単純計算すればインフレ率が2%に到達するのは「2030年」ということになります。

それが正しいかどうかはともかく、この見通しから分かることはやはり「本格的な金利上昇はまだまだ先」ということですね。

ちなみに半年前の予想と比較するとこのようになっています。

・2018年 : 1.1% → 1.2%
・2019年 : 1.1% → 1.3%
・2023年 : 1.3% → 1.3%

意外と2018年・2019年は上方修正されていますが大勢に影響はありませんね。現状の金融政策が続く限り2023年まで金融緩和の縮小・終了はない、つまり「少なくとも2023年まで住宅ローン金利は上昇しない」ということになります。

繰り返しになりますが、中立的かつ国際的な機関が発表した予想なわけですから説得力がありますね。半年後、IMFから新たな見通しが発表されましたら、当サイトでも速やかにご案内していきたいと思います。

そうしたわけで、当面「インフレ率2%達成→金融緩和縮小・終了→住宅ローン金利上昇」のシナリオが考えにくいとすると、住宅ローン金利が上昇する可能性があるとすれば、今年7月末に発表されたように、「長期金利の変動幅拡大」を通じて実質的に長期金利が上昇していく事態ですね。

個人的にはこれは今後も続く可能性が高いとは思いますが、ただ日銀が「金利誘導目標の引き上げではない」と強弁する限り、最大でも0.5%くらいが上限かなという気がします。

「本格的な金利上昇」はないにしても「上限0.5%程度の金利上昇」はあり得ると考えておいた方が良さそうですね。

ただし何度もご案内しているように、こうした「長期金利の変動幅拡大」によって上昇するのは住宅ローン金利の中でも「固定金利」だけですね。「変動金利」は長期金利上昇の影響を直接受けることはありませんので、安心していただければと思います。

参考になさってください。

<日本住宅ローンプランニング編集部>

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