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いよいよ1年後に消費税増税が迫っていますね。これからマイホームの購入を検討されている方にとっては落ち着かない日々かと思いますが、ただいつもご案内しているように増税の影響は実はそれほど大きくはありません。
まず言えることは「土地には消費税はかからない」ということですね。加えて「個人が売り主の中古物件」にも消費税はかかりません。つまり増税の影響としてケアすべきは主に
・新築物件の建物部分
・各種手数料
の2つだけということですね。例えば「土地1,000万円+建物2,000万円」の新築物件の場合、増税の影響はざっくり「40万円+α」ということになります。
40万円が少ないとはもちろん言いませんが、ただ3,000万円という物件価格からすれば誤差の範囲内であるのは間違いありません。あと1年で地価が上がったり、あるいは下がったり、業者がどれくらい値引きしてくれるかによって簡単に覆る金額ですね。
その点ではやはり増税を過度に気にするのは本末転倒だと言えます。「40万円」ではなく「3,000万円」の方にもっと集中すべきですね。「まずまずの3,000万円の物件」より、「満足できる3,040万円の物件」の方が良いということです。
加えて、増税をさほど気にしないでいい理由として住宅購入支援策があります。現状主なものとしては以下2つです。
1.住宅ローン減税
2.すまい給付金
住宅ローン減税は今のところ増税前と増税後とで内容は変わりませんが、住宅を購入するともらえる「すまい給付金」の方はすでに増額が決まっています。
・消費税8%時
収入425万円以下 : 30万円
収入475万円以下 : 20万円
収入510万円以下 : 10万円
・消費税10%時
収入450万円以下 : 50万円
収入525万円以下 : 40万円
収入600万円以下 : 30万円
収入675万円以下 : 20万円
収入775万円以下 : 10万円
>>>住宅ローン減税/住宅ローン控除について
複雑なマトリックスですが、概ね20万円〜30万円増額されるようですので、年収775万円以下の方はこれだけで増税のインパクトのかなりが補填されることになります。
さらに本日の日経新聞によると、以下のような住宅購入支援策が検討されているようです。
1.住宅の新築・改築にポイントを付与する仕組み≒住宅エコポイント
2.住宅ローン減税の拡充
3.すまい給付金の増額、条件緩和
上記の通り、既存の「すまい給付金」でかなりカバーされる上にさらに拡充されるとなると、「むしろ増税されてから買った方がお得」という事態も考えられますね・・・。
恐らく年内には固まってくるかと思いますので、これからマイホームの購入を検討されている方は議論の行方にご注意ください。
最後に、「マイホームはいつ買えば得か?」という点に関して2つ付け加えておきたいと思います。まず1点目は住宅価格の動向ですね。国土交通省が発表する住宅価格指数をチェックするとこのようになっています。
戸建てや宅地の価格は落ち着いている一方、マンション価格は大きく上昇しています。過去1年で見るとこういう変化となります。
・宅地 : 98.9 → 101.1 (+2.2%)
・戸建て : 102.2 → 102.1 (−0.1%)
・マンション : 135.3 → 141.7 (+4.7%)
つまりは繰り返しになりますが、増税の影響を大きく上回る価格の変化が常に起こっているということですね。特にマンションについては今の上昇傾向がもう少し続きそうです・・・ご注意ください。「だから買う」のか、「だから買わない」のかは判断が分かれることになりそうですが。
2点目は住宅ローン金利の動向ですね。最近の長期金利の推移をチェックするとこうなっています。
足元の金利上昇傾向は残念ですが、これは7月に日銀がイールドカーブコントロールで管理している長期金利の上限を0.1%から0.2%に引き上げたためですね。
その点では今の水準からあと+0.05%程度、住宅ローン金利は上昇余地があることになりますが、ただ日銀はフォワードガイダンスで増税の不確実性が残る間は今の低金利が維持される見通しを発表していますので、もう一段の金利上昇はなさそうです。
住宅ローン金利については来年秋まで大きく上昇する心配はないということですね。
参考になさってください。
<日本住宅ローンプランニング編集部>