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気が付けば長期金利が大きく下がっていますね。昨日は一時0.05%まで下がったようです。
「今までそんなものじゃなかったっけ?」と指摘されると全くその通りではあるのですが、驚きなのは7月に日銀が長期金利の変動幅を拡大して金利上昇圧力が増しているにも関わらず低下している点です。
グラフを見ても10月以降、きれいに下がっていることが分かります。
ではなぜ金利上昇圧力が増しているにも関わらず長期金利は低下しているのでしょうか?
大きな要因の1つが株価の下落ですね。株価と金利は連動していますので、株価が下がれば金利も下がります。日経平均のグラフを見るとこうなっています。
確かに同じタイミングで下がっていますが、ただ株価は11月以降22,000円前後で安定して推移しており、株価の動きだけではこの長期金利の右肩下がりの動きを説明できません。
金利下落のもう1つの要因は・・・やはりアメリカの長期金利の低下でしょうね。グラフをチェックするとこうなっています。
確かに11月以降、はっきりと低下しています。つまり日本の長期金利は「株価の下落→アメリカの長期金利下落」という2つの波に乗る形で下がってきたということです。
こうした動きの背景には
・経済の先行きに対する悲観論
・アメリカの利上げ打ち止め観測
があり、単にテクニカルなものではないだけに、数ヶ月のトレンドとなるかもしれませんね。もしそうなれば住宅ローン金利も−0.05%や−0.10%と言った形で相応に低下するでしょうから、住宅ローン利用者にとっては歓迎すべきことだと言えます。
ただ一方で実体経済は堅調に推移しており、好景気の中、金利だけが低下していくというのは違和感があります。
また日銀としても金融緩和の副作用を軽減するために実質的な金利引き上げに踏み切ったのに、こうした金利低下を見過ごすのかな?という疑問もあります。
つまりは株価が再上昇したり、あるいは日銀が意図的に国債の買取量を減らすことをキッカケに、そう遠くないタイミングで金利は再び上昇するのではないでしょうか?
もしそうだとするとこの数ヶ月というのは固定金利での借り入れを検討されている方にはチャンスと言えるかもしれませんね。ちょうど来年の3月にかけて住宅ローンの需要期となりますし、消費税増税も近づいていますので、住宅ローン市場も相応に盛り上がりそうです。
もちろん住宅ローン金利が下がるとしても上記の通り「−0.05%や−0.10%」ということですから、過度な期待は禁物ですが・・・。
なお、そのように金利が上下する可能性があるのはあくまで住宅ローンの「固定金利」ですね。人気の「変動金利」については「無担保コール」などの短期金利に連動しており、こちらはマイナス水準で低位安定していますので上昇の機運はありません。
仮に住宅ローンの「固定金利」に借入のチャンスが来たとしても、「変動金利」についても併せてチェックされることをオススメしたいと思います。
参考になさってください。
<日本住宅ローンプランニング編集部>