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定期的に長期金利をチェックしている方はご存知の通り、今、長期金利は大きく下がっていますね!過去1年の推移はこうなっています。
去年の秋から一直線で低下しているわけですね・・・。足元では−0.17%とマイナス水準にまで低下しており、金利水準自体も歴史的な低水準です。
こうした金利低下の背景となっているのが何度もご案内しているようにアメリカの金利低下ですね。アメリカの金利はこのようになっています。
目盛りを見なければどっちがどっちのグラフか分からないほどシンクロして低下していますね。
アメリカでは昨年までどんどん政策金利を引き上げていたのですが、世界経済の後退懸念から突然利上げを停止し、最近ではさらに「利下げ」すら検討している状況のようですのでこのように金利が低下するのも当然かもしれません。
正直、今のアメリカ経済の状況を見てみると「利下げ」が必要なようには思えませんが、トランプ大統領の公然の「利下げ要求」も暗に効果をあげている気がします。
では日本の専門家がアメリカの政策金利の見通しについてどう変化させているかを調べるために、日本経済研究センターが民間エコノミストにヒアリングしている「ESPフォーキャスト調査」をチェックしてみると、まず5月の結果はこう。
現状の政策金利である「2.25%〜2.50%」という回答が一番多いものの、2019年末、そして2020年末にかけて徐々に金利が引き上げられていくという予想だったわけですね。
お一人だけ2020年末には「利下げ」になると果敢に予想されている人がおられたようですが・・・。
では次に最新の6月の結果をチェックしてみるとこうです。
一気に様変わりして「利下げ」方向に予測が大きく伸びています。2020年末に向けて政策金利がどんどん低下していくという予想が主流派ですね!
この1ヶ月で金融市場だけでなく専門家もまた、アメリカの「利下げ」の可能性を強く意識し始めていることが分かります。
こうした見通しが正しければ日本の金利、そして日本の住宅ローン金利も同じように低下していくことになりますが、では同じ回答者の方々が日本の政策金利についてどう予測しているかもチェックしてみると、まず5月の回答結果がこう。
短期金利も長期金利もそれぞれ現状の誘導目標である「−0・1%」と「0%」から、2020年末には多少上昇することが予想されていたわけですね。
では6月の調査結果はと言うとこうなっています。
アメリカの金融政策見通しと違って「利下げ」が広く織り込まれているわけではないものの、それでも「利上げ」を予想している方が減り、前月とは明らかに異なる見通しとなっていることが分かります。
短期金利に関しては誘導目標が「−0.3%」になると予想している方もおられますね。もし短期金利が低下すれば住宅ローンの変動金利に低下余地が出てきますので住宅ローン利用者としては気になるところです!
いずれにしてもこの1ヶ月で内外の金融政策の見通しは、「利上げ」から「中立」へ、そして「中立」から「利下げ」へと180度転換したことが分かります。
こうした見通しの通り、金利の低下傾向がこれから数年続くことを期待したいと思います。
住宅ローンの金利上昇リスクが気になる方は特に参考になさってください。
<日本住宅ローンプランニング編集部>