※当サイトには広告リンクが含まれています。
6月も末日となりました。主要銀行の7月の住宅ローン金利を速報としてご案内したいと思います。
日銀は2018年7月末の金融政策決定会合で、イールドカーブコントロールによって「−0.1%〜+0.1%」のレンジ内に抑え込んできた長期金利の変動幅を「−0.2%〜+0.2%」に拡大すると発表しました。
これまで長期金利は何度もこの「+0.1%の天井」にトライしてきた経緯がありますので、実質的には「変動幅拡大」というよりは「金利上昇容認」ですね。長期金利は今後0.2%に向かって上昇していくものと思われたわけですが、その後の長期金利はどうなっているかと言うと、直近の動きをチェックするとこのようになっています。
2018年9月までは予想通り上昇していた長期金利ですが翌10月からはハッキリ低下していますね。足元ではマイナス水準まで低下しています!
これは金利が世界的に低下しているのを受けて、ということでしょうね。アメリカの長期金利はこうなっています。
確かに同じように下がっていますね。
ただ一方で同じタイミングで下がり始めた株価の方は一足早く回復し始めており、現状では「金利安&株高」という状況です。日経平均はこうなっています。
典型的な「金融相場」ということなのかもしれませんが、FRBが利上げ停止を発表し、さらには利下げ観測が台頭している中で、日銀にも追加緩和=金利引き下げ圧力が高まっていることを考えると早期に金利が上昇することはなさそうです。
米中貿易戦争やブレグジットなど不透明要因も多いですからね。
ただ一方で世界の景気が失速せずに好調を維持するのであれば、いつか株価と同じように金利も上昇する可能性があります。
そうなると、長期金利の新しい上限である0.2%から逆算すれば、住宅ローンの固定金利もまた+0.3%〜+0.4%程度の金利上昇リスクがあるということですね。なかなか先行きは読めませんが、頭の片隅に入れておいていただければと思います。
なお短期金利については引き続き「マイナス水準」が維持されていますので、住宅ローン金利の中でも「変動金利」については今のところ金利上昇を心配する必要はありません。ますます変動金利の人気が広がりそうですね。
ちなみに、当サイトでは7月の住宅ローン金利について以下の通り予測しました。
>>>[2019年7月の住宅ローン金利予想] 固定金利は全面的に引き下げ 20年・30年固定は−0.1%以上低下も
7月の住宅ローン金利は「変動金利タイプは据え置き。固定金利タイプは全面的に引き下げ。20年・30年固定金利は−0.1%以上の金利低下も。」としました。
次に7月のフラット35の金利については以下の通り予測しました。
>>>[2019年7月のフラット35金利予想] 前月比−0.10% フラット35表面金利1.17%?
具体的にはこうですね。
・フラット20金利 : 1.21% → 1.12% (−0.09%低下)
・フラット35金利 : 1.27% → 1.17% (−0.10%低下)
では実際にはどうかと言うと、先行して発表した金融機関によれば7月のフラット35/20はこういうことのようです。
・フラット20金利 : 1.21% → 1.12% (−0.09%低下)
・フラット35金利 : 1.27% → 1.18% (−0.09%低下)
>>>[速報!2019年7月のフラット35金利] フラット35=1.18%、フラット20=1.12%
珍しくフラット20の方は当たる一方で、フラット35の方は外しましたね・・・残念です。
では本題に戻って7月の住宅ローン金利情報をまとめていくと、まず大手銀行のプライスリーダーである三菱UFJ銀行の金利はこういうことになります。
◆三菱UFJ銀行の2019年7月の住宅ローン金利(表面金利)
・変動金利 : 0.525% → 0.525% (据え置き)
・10年固定 : 0.690% → 0.590% (−0.10%低下)
・20年固定 : 2.750% → 2.690% (−0.07%低下)
・30年固定 : 1.450% → 1.390% (−0.06%低下)
長期金利は大きく低下しましたが、固定金利は全体的に引き下げですね。特に10年固定については−0.1%引き下げたのが印象的です。
なお上記は表面金利であり保証料(+0.2%)込みではこのようになります。
◆三菱UFJ銀行の2019年7月の住宅ローン金利(実質金利)
・変動金利 : 0.725% → 0.725% (据え置き)
・10年固定 : 0.890% → 0.790% (−0.10%低下)
・20年固定 : 2.950% → 2.890% (−0.07%低下)
・30年固定 : 1.650% → 1.590% (−0.06%低下)
他の大手銀行が追随するのかどうか気になるところですが、みずほ銀行の7月の金利はこうなっています。こちらは最初から保証料(+0.2%)込みの実質金利でいきましょう。
◆みずほ銀行の2019年7月の住宅ローン金利(実質金利)
・変動金利 : 0.825% → 0.825% (据え置き)
・10年固定 : 0.950% → 0.900% (−0.05%低下)
・20年固定 : 1.400% → 1.350% (−0.05%低下)
・30年固定 : 1.430% → 1.330% (−0.10%低下)
こちらはも同じように固定金利については全面的に低下していますが、三菱UFJ銀行と違って「期間が長いほど金利低下幅が大きい」ということですね。市場金利の動きから言えばこちらの方が正しいのではないかと思います。
最後に当サイトで人気の住信SBIネット銀行の金利はこうなります。
◆住信SBIネット銀行の2019年7月の住宅ローン金利(実質金利)
・変動金利 : 0.428%〜0.457% → 0.428%〜0.457% (据え置き)
・10年固定 : 0.710% → 0.660% (−0.05%低下)
・20年固定 : 1.210% → 1.240% (+0.03%上昇)
・30年固定 : 1.290% → 1.300% (+0.01%上昇)
>>>住信SBIネット銀行の最新金利はこちら
んん?10年固定の引き下げは順当として、20年固定・30年固定の金利を引き上げているようですね!一体何があったのでしょうか・・・。
市場金利からは考えられない動きであり、住信SBIネット銀行の「都合」ということなのでしょうけれど、こうした動きが続くようであれば要注意ですね。
なお、住信SBIネット銀行については「三井住友信託銀行の口座開設をすれば金利を0.01%優遇」する制度が提供されており、この制度を利用すれば金利はこうなります。
◆住信SBIネット銀行の2019年7月の住宅ローン金利(三井住友信託銀行の口座開設)
・変動金利 : 0.428%〜0.457% → 0.418%〜0.447% (−0.01%優遇)
・10年固定 : 0.660% → 0.650% (−0.01%優遇)
・20年固定 : 1.240% → 1.230% (−0.01%優遇)
・30年固定 : 1.300% → 1.290% (−0.01%優遇)
そうしたわけで7月の住宅ローン金利は、住信SBIネット銀行のような例外はあるものの、今のところ全体的には「変動金利タイプは据え置き、固定金利タイプは全面的に引き下げ」と言うことで、当サイトの予測=「変動金利タイプは据え置き。固定金利タイプは全面的に引き下げ。20年・30年固定金利は−0.1%以上の金利低下も。」は外してはいなさそうですね。今後発表される他行の金利もチェックしてみたいと思います。
なお、すでにこれら3銀行の7月の住宅ローン金利は発表されておりますので確定です。
ではここで2015年1月からの長期金利と上記銀行の10年固定金利の変遷を振り返るとこのようになります。
局所局所では違和感のある動きもありますが、全体的には長期金利に連動して推移していることが分かります。
みなさんが7月も最高の住宅ローンに出逢えることを祈っております。
<日本住宅ローンプランニング編集部>