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いよいよ10月となり消費税が増税されました。
ただ住宅に関しては駆け込み需要は起こらなかったようですね。
・住宅ローン減税の拡充などの増税対策が周知されていた。
・住宅価格の高騰が逆風となり相殺された。
・いよいよ住宅の需要が減って来た。
何となく2つ目あたりかなという気もしますが、もし仮に1つ目が主な要因であればここから住宅取引は活性化されることになります。果たしてどうなるでしょうか?
折しも住宅ローン金利は史上最低水準に下がっており、タイミングとしては悪くなさそうですね。
さてその増税対策ですが、主なものは以下3つとなります。
・住宅ローン減税の拡充
・すまい給付金の拡充
・次世代住宅エコポイントの創設
です。
>>>建物価格2%分の減税+すまい給付金+ポイントで、本当に増税後の住宅購入がお得?
これらの中でこれまで取り上げてこなかった3つ目の「次世代住宅エコポイント」 についてご案内したいと思います。公式サイトを見るとこう紹介されています。
・次世代住宅ポイント制度とは、一定の省エネ性、耐震性、バリアフリー性能等を満たす住宅や家事負担の軽減に資する住宅の新築やリフォームをされた方に対し、さまざまな商品と交換できるポイントを発行する制度です。
>>>次世代住宅エコポイント公式サイト
まず最初に「何と交換できるのか」チェックしてみると、家電、家具、子供用品など幅広くラインナップされていることが分かります。大画面テレビやエアコン、冷蔵庫の他、ダイソンやルンバも選べますね。
住宅を購入される方にとっては悪くなさそうです。
>>>アイテムカタログ
もらえたらうれしそうと分かったところで、では具体的な条件などをチェックしてみたいと思います。対象となる住宅は以下の通りです。
・注文住宅の新築 : 所有者となる方が発注する新築住宅
・新築分譲住宅の購入 : 販売会社等が発注し、所有者となる方が購入する新築住宅
・新築分譲住宅の購入(完成済購入タイプ) : 所有者となる方が購入する完成済の新築住宅
リフォームも対象となりますが、読者の方にはあまり関係ないかと思いますので、新築住宅の基準をチェックしていきたいと思います。
対象期間としてはざっくり以下の通りです。
・建築着工 : 2020年3月31日まで
・完成済の場合 : 2019年12月20日まで
・引き渡し : 2019年10月1日以降
こうしてみると対象期間は割と短いですね。ご検討の方はご注意ください。
対象住宅の性能要件は以下の通りです。
<自ら居住する住宅で次の1〜3のいずれかに該当すること>
1.一定の性能を有する住宅 : 次のいずれかに該当すること。
・高い性能を有する住宅
a.認定長期優良住宅
b.認定低炭素住宅
c.性能向上計画認定住宅
d.ZEH
・一定の性能を有する住宅
e.断熱等性能等級4または一次エネルギー消費量等級4以上
f.劣化対策等級3かつ維持管理対策等級2以上 ※共同住宅及び長屋については、一定の更新対策を含む
g.耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上または免震建築物
h.高齢者等配慮対策等級3以上
2.耐震性を有しない住宅の建替
3.家事負担軽減に資する設備を設置した住宅
こうした対策にどれくらいの費用がかかるかは分かりませんが、かかる費用がもえらるポイントを下回るようであれば経済合理性がありますね。
もちろん、そもそも住宅の性能が向上するのは良いことですが。
では実際にどれくらいのポイントがもらえるかと言うとこうなっています。
1.一定の性能を有する住宅
・高い性能を有する住宅 : 350,000ポイント
・一定の性能を有する住宅 : 300,000ポイント
2.耐震性を有しない住宅の建替 : 150,000ポイント
3.家事負担軽減に資する設備を設置した住宅 : 以下の通り
・ビルトイン食器洗機 : 18,000ポイント
・掃除しやすいレンジフード : 9,000ポイント
・ビルトイン自動調理対応コンロ : 12,000ポイント
・浴室乾燥機 : 18,000ポイント
・掃除しやすいトイレ : 18,000ポイント
・宅配ボックス : 10,000ポイント
最後だけかなりの「とってつけた感」がありますね・・・「掃除しやすい」みたいな抽象的な基準があっていいのでしょうか・・・。
ただこれによってほとんどの住宅が対象になるのではないかと思います。その点ではこの制度の本質はバラマキということになるのでしょうね。
個人的には違和感を感じないでもないですが、ただもちろん消費者としては優遇策が用意されている以上、利用しない手はありません。
これから新築マンション、新築戸建て、注文住宅を購入される方は、対象期間に注意してご利用ください。
なおもう1つ注意点を挙げるとすれば政策である以上、当然予算措置があり、事業予算はこうなっています。
・新築 : 1,032億円
・リフォーム : 268億円
これが必要十分な規模なのかどうかは良く分かりませんが、この予算の消化状況についても注意する必要があるということですね。
すでにポイントの申請は始まっていて、8月末時点ではこのような消化状況となっています。
・新築 : 31億ポイント
・リフォーム : 62百万ポイント
1ポイント=1円とするとまだまだ余裕がある状況ではありますが、このポイントの消化状況は上記次世代住宅エコポイント公式サイトで確認できますので、気になる方はチェックしてみて下さい。
<日本住宅ローンプランニング編集部>