※当サイトには広告リンクが含まれています。
5月となりました。主要銀行の5月の住宅ローン金利を速報としてご案内したいと思います。
日銀は2018年7月末の金融政策決定会合で、イールドカーブコントロールによって「−0.1%〜+0.1%」のレンジ内に抑え込んできた長期金利の変動幅を「−0.2%〜+0.2%」に拡大すると発表しました。
これまで長期金利は何度もこの「+0.1%の天井」にトライしてきた経緯がありますので、実質的には「変動幅拡大」というよりは「金利上昇容認」ですね。長期金利は今後0.2%に向かって上昇していくものと思われたわけですが、その後の長期金利はどうなっているかと言うと、最近の動きをチェックするとこのようになっています。
2018年9月までは予想通り上昇していた長期金利ですが翌10月からはハッキリ低下し、一時は大幅なマイナス水準となりました!
これは金利が世界的に低下したのを受けて、ということでしょうね。
ただ一方でこの半年は米中貿易戦争の収束観測から長期金利は回復傾向にありました。さらに足元ではコロナショックの影響で上昇しています。
危機の際に金利が上昇するという事に違和感を感じないでもないですが、国債ですら売られているということでしょうね。
住宅ローン利用者としては気になる動きですが、ただコロナショックが続く限り、どこかで金利は低下してくるのではないかと思います。
なお短期金利については引き続き「マイナス水準」で安定的にコントロールされていますので、住宅ローン金利の中でも「変動金利」については今のところ金利変動を心配する必要はありません。ますます変動金利の人気が広がりそうです。
ちなみに、当サイトでは5月の住宅ローン金利について以下の通り予測しました。
>>>[2020年5月の住宅ローン金利予想] 基本据え置きも小休止する銀行が出るか?
5月の住宅ローン金利は「変動金利タイプは据え置き。固定金利タイプも全体的に据え置きも銀行によって上げ下げまちまち。」としました。
積極的な銀行はてこ入れのために金利を下げてきそうですし、逆に「小休止」する銀行は金利を少し上げるかもしれない、ということですね。
次に5月のフラット35の金利については以下の通り予測しました。
>>>[2020年5月のフラット35金利予想] 前月比−0.01% フラット35金利1.29%?
具体的にはこうですね。
・フラット20金利 : 1.23% → 1.18% (−0.05%低下)
・フラット35金利 : 1.30% → 1.29% (−0.01%低下)
では実際にはどうかと言うと、先行して発表した金融機関によれば5月のフラット35/20はこういうことのようです。
・フラット20金利 : 1.23% → 1.23% (変わらず)
・フラット35金利 : 1.30% → 1.30% (変わらず)
>>>[速報!2020年5月のフラット35金利] フラット35=1.30%、フラット20=1.23%
思いっきり外しましたね・・・残念です。
では本題に戻って5月の住宅ローン金利情報をまとめていくと、まず大手銀行のプライスリーダーである三菱UFJ銀行の金利はこういうことになります。
◆三菱UFJ銀行の2020年5月の住宅ローン金利(表面金利)
・変動金利 : 0.525% → 0.525% (据え置き)
・10年固定 : 0.550% → 0.690% (+0.14%上昇)
・20年固定 : 0.990% → 1.190% (+0.20%上昇)
・30年固定 : 1.460% → 1.650% (+0.19%上昇)
上記の通り長期金利は過去1ヶ月でハッキリ下落しましたが、三菱UFJ銀行は反対にハッキリと金利引き上げということですね。
なお上記は表面金利であり保証料(+0.2%)込みでは20年・30年固定金利が上昇しこのようになります。
◆三菱UFJ銀行の2020年5月の住宅ローン金利(実質金利)
・変動金利 : 0.525% → 0.525% (据え置き)
・10年固定 : 0.550% → 0.690% (+0.14%上昇)
・20年固定 : 1.190% → 1.390% (+0.20%上昇)
・30年固定 : 1.660% → 1.850% (+0.19%上昇)
他の大手銀行が追随するのかどうか気になるところですが、みずほ銀行の5月の金利はこうなっています。こちらは最初から保証料(+0.2%)込みの実質金利でいきましょう。
◆みずほ銀行の2020年5月の住宅ローン金利(実質金利)
・変動金利 : 0.825% → 0.825% (据え置き)
・10年固定 : 1.000% → 1.050% (+0.05%上昇)
・20年固定 : 1.400% → 1.500% (+0.10%上昇)
・30年固定 : 1.340% → 1.410% (+0.07%上昇)
こちらも意外と金利引き上げです。
最後に当サイトで人気の住信SBIネット銀行の金利はこうなります。
◆住信SBIネット銀行の2020年5月の住宅ローン金利(実質・最低金利)
・変動金利 : 0.428%〜0.457% → 0.428%〜0.457% (据え置き)
・10年固定 : 0.760% → 0.710% (−0.05%低下)
・20年固定 : 1.400% → 1.370% (−0.03%低下)
・30年固定 : 1.520% → 1.490% (−0.03%低下)
>>>住信SBIネット銀行の最新金利はこちら
こちらは逆に金利引き下げですね。
そうしたわけで5月の住宅ローン金利は、今のところ「変動金利タイプは据え置き、固定金利タイプは銀行によって上げ下げまちまち」と言うことで、当サイトの予測=「変動金利タイプは据え置き。固定金利タイプも全体的に据え置きも銀行によって上げ下げまちまち。」はいい線行ってるかもしれません。
なお、すでにこれら3銀行の5月の住宅ローン金利は発表されておりますので確定です。
ではここで2015年1月からの長期金利と上記銀行の10年固定金利の変遷を振り返るとこのようになります。
局所局所では違和感のある動きもありますが、全体的には長期金利に連動して推移していることが分かります。
しかしこうしてみると、三菱UFJ銀行の10年固定金利は住信SBIネット銀行より低いのですね!疾病保障の有無などの違いは依然大きいものの金利比較は満遍なくする必要があります・・・。
みなさんが5月も最高の住宅ローンに出逢えることを祈っております。
<日本住宅ローンプランニング編集部>