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先日のコラムでは、国土交通省の最新の不動産価格指数について「全体的には大崩れはしていないものの、足元ではやや下がり始めているようにも見えます」と述べました。
また国土交通省の「地価LOOKレポート」最新版=2020年第3四半期=2020年7月〜2020年9月のデータでは「下落地区が38から45に増加している」とお伝えしました。
>>>下落地区の割合は38%から45%に拡大。地価LOOKレポート2020年11月版
つまりはコロナ禍の影響がついに住宅価格に及び出したことが示唆されたわけですね。住宅価格の中でも特にマンション価格についてはここ数年、「マンションバブル」と呼んでもいいくらい高騰を続けていましたので、少しくらい下がってもいいとも思いますが、今回は11月24日に発表された日本不動産研究所の「不動研住宅価格指数」をチェックしてみたいと思います。
これはあくまで「首都圏」の「既存マンション」の価格指数となりますが、表を抜粋するとこうなります。
まず「首都圏総合」の列を見てみると2020年4月から9月にかけて前年比でこのような価格推移になっていることが分かります。
・2020年4月:+1.26%
・2020年5月:+1.87%
・2020年6月:+0.94%
・2020年7月:+2.41%
・2020年8月:+2.26%
・2020年9月:+3.32%
つまりはこの半年ずっとプラスということですね!しかもここに来て上昇率が拡大しているような気もします。
地域別に見ると特に上昇しているのが東京都ですね。直近9月の値は前年比で何と「+5.07%」です!少なくとも既存マンション=中古マンションの価格を見る限り「東京脱出」の動きは全く出ていません。
もしかするとこの背景には、コロナ禍によって新築マンションの販売が減り、需要過多となった余波が中古マンションに押し寄せているということなのかもしれませんが、いずれにしてもこの数値が中古マンション市場の値動きを概ね正確に示しているということであれば、「中古マンションの値下がりを待っていても来ない」ということも十分あり得そうです。
株価も上昇を続けていますし、上記の通り地価下落の動きがないわけではありませんが、こと住宅価格についてはリーマンショックと異なり「大幅な下落は望めない」ということなのかもしれません。
これからマイホーム取得を考えている方は参考になさってください。
<日本住宅ローンプランニング編集部>