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先日のコラムでは、住宅金融支援機構の「民間住宅ローン利用者の実態調査」から金利タイプランキングをご案内しました。
>>>最新の住宅ローン金利タイプランキングは?住宅金融支援機構の実態調査2020年9月版
変動型の人気が高まっているという結果でしたね。
今回は同じ調査から、いくつか属性別の金利タイプランキングを作成してみたいと思います。まずは世帯年収別にどういった金利タイプが人気かと言うとこうなっています。
「意外にも」なのか「当然」なのかは分かりませんが、「年収が高いほど変動型のシェアが高まる」という結果になっています。
ただそうは言いつつ、世帯年収400万円以下の方も半分以上の方が変動型を選んでおり、「変動型人気」はどの年収帯でも共通ではあります。
次に融資率別ではこうなっています。
融資率とは、「物件の購入価格に対して何割くらいの住宅ローンを組むのか」という割合で、当然ながら数字が低ければ低いほど自己資金の比率が高いわけですから優秀ということになりますが、融資率が70%を超えてくると=つまり自己資金の割合が3割を下回ってくると有意に変動型のシェアが高まりますね。
ある意味「余裕がない人ほど変動型を好む」という結果になっており、納得感はありますが、ただ年収別でみると上記の通り「年収が高いほど変動型のシェアが高まる」結果となっており矛盾している気もしますね。
年収と余裕は相関していないのかもしれません。
では最後に返済負担率別の住宅ローン金利タイプランキングはこうなっています。
返済負担率とは、「年収に対して住宅ローンの返済額がどれくらいの割合か」という数値で、住宅ローンの返済負担を示すものであり、この数値が高ければ高いほど返済負担が重く、低ければ低いほど返済負担が低いということになります。
こちらについては全体的にはあまり階層ごとの変化は見られないものの、ただそれでも35%超・40%超の人は明らかに変動型のシェアが高く、上記融資率の結果と同じく「余裕がない人ほど変動型を好む」形になっていると言えそうです。
そうしたわけでこれらの結果を見比べてみると
・年収に関わらず、自己資金が少ない人・返済負担率が高い人は、より変動型を選ぶ傾向にある
と言えそうです。
ただそうは言いつつほぼ全ての階層で変動型が過半となっており、みんなの金利選択を参考にするのであれば、「まずは変動型を検討する」ということなのでしょうね。
実際、金利が最も低いのは変動型ですから。
なお昨年の同じコラムでもご案内しましたが、住宅ローンの変動金利を選ぶ時の最大のリスクは「金利上昇リスク」ですが、ある朝いきなり急上昇することはありません。というのも現在は日銀が低金利を維持しており、なぜ日銀が低金利を維持しているかと言うと、物価がなかなか上昇しないからですね。
言い換えれば今後金利が上昇する時というのはこういう順番になります。
・物価上昇 → 日銀が低金利政策を解除 → 住宅ローン金利上昇
そうしたわけで、変動金利を利用される方は物価の動向、つまりインフレ率をチェックしておけば金利上昇リスクをほぼコントロールできます。ぜひ毎月発表されるインフレ率をチェックしてみてください。
最新のインフレ率については当サイトでも速報でご案内しておりますので参考になさってください。
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コロナ禍の元、世界的に金利低下傾向が強まっている中では日銀が「低金利政策を解除」するのはまだまだ先であるのは間違いありませんが・・・。
<日本住宅ローンプランニング編集部>