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住宅ローン金利はいつ上昇する?内閣府見通し2022年7月版

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2022年8月11日

約30年金利がずっと低下してきている主な理由は、日本銀行=日銀が積極的な金融緩和を実施してきているからですね。それに伴い、住宅ローン金利もずっと低下してきています。

つまり今後の住宅ローン金利が上昇するのも低下するのも「日銀の金融緩和次第」ということです。金融緩和が続く限り住宅ローン金利は低金利を維持する一方で、金融緩和が終了すれば住宅ローン金利は上昇に向かうというわけですね。

ではいつ金融緩和が終了するのか気になってくるわけですが、今はその基準も明確になっておりますので分かりやすいですね。具体的には「物価上昇率=インフレ率が安定的に2%を超えてきた時」ということです。

実際に金融政策をコントロールしている日銀の物価見通しはどうなっているかと言うと、先日もご案内したように「経済・物価情勢の展望レポート」の最新版=2022年7月発表分では以下のように予想しています。

・2022年度 : +2.3%
・2023年度 : +1.4%
・2024年度 : +1.3%

>>>日本でも物価が上昇する中、住宅ローン金利はどうなる?日銀見通し2022年7月版

世界的な物価上昇の影響を受けて2022年度はついに「+2.3%」と2%超えの予想ですね!とすると金融緩和を終了することが可能になってくるわけですが、ただ上記の通り日銀の基準は「安定的に」2%を超えてきた時であって、予想では2023年度に1.4%、 2024年度に1.3%へと低下する見通しになっています。

要するに日銀は今般のインフレをあくまで「一時的」と捉えているわけですね。実際のところ世界の物価は徐々に下がり始めており、今のところその見識は正しそうです。

であるならやはり金融緩和も低金利もまだまだ続くということですね。

では他の専門家は今後の物価、そして金利についてどのような見通しを持っているのでしょうか?

ということで今回は内閣府が半年ぶりに、7月29日に発表した「中長期の経済財政に関する試算」をチェックしてみたいと思います。「成長実現ケース」ではこうですね。



まず消費者物価を抜き出すと、前回と比較してこうなります。

・2020年度 : −0.2% → −0.2%
・2021年度 : −0.1% → +0.1%
・2022年度 : +0.9% → +2.6%
・2023年度 : +1.1% → +1.7%
・2024年度 : +1.6% → +1.4%
・2025年度 : +1.9% → +1.7%
・2026年度〜 : +2.0% → +2.0%

こちらも2022年度の消費者物価は「+2.6%」とのことで目標である2%を大きく上回るわけですが、やはり2023年度以降は1%台に再低下し、2%を安定的に超えるのは「2026年度以降」ということですね。

仮にこの予想通りだとすると金融緩和が終了する可能性があるのは「2026年度以降」です。

また、具体的な長期金利の推移はこういう見通しですね。こちらも前回と比較します。

・2020年度 : +0.0% → +0.0%
・2021年度 : +0.0% → +0.1%
・2022年度 : +0.0% → +0.1%
・2023年度 : +0.0% → +0.1%
・2024年度 : +0.0% → +0.1%
・2025年度 : +0.1% → +0.1%
・2026年度 : +0.4% → +0.2%
・2027年度 : +1.0% → +0.8%
・2028年度 : +1.7% → +1.5%
・2029年度 : +2.2% → +2.0%
・2030年度 : +2.6% → +2.4%
・2031年度 : +3.0% → +2.8%

こちらも金利が上昇してくるのは2026年度以降という見通しですね。長期金利が1%を超えてくるのは6年後の2028年度以降ということですから住宅ローン利用者としては安心して良さそうです。

ちなみに上記の通り2026年度に消費者物価指数が目標の2%を安定的に達成するとすると、それ以降に金融緩和が縮小し、2028年度ごろに長期金利が1%になってくるというのはストーリーとしては辻褄が合っています。

この見通しだけでも「金利上昇は6年以上先」ということで一定の安心感が得られますが、加えて2029年度以降、長期金利が2%を大きく超えてくる可能性は低いと思います。バブル崩壊以降、どれだけ積極的な財政支出を行っても、どれだけ積極的な金融緩和を行っても、ミニバブルが来ても、長期金利は下がり続け、特に2000年以降は2%を超えて上昇することはなかったわけですからね。



つまりはこの「成長実現ケース」もまた「内閣府の希望的観測」程度のものですね。申し訳ないですが信憑性はありません。

ただ内閣府もさすがに「希望的観測」だけではマズイということで、より現実的な見通しも一緒に発表しています。それが「ベースラインケース」で、具体的にはこういうことですね。



これまた抜き出すとこうなります。まず消費者物価。

・2020年度 : −0.2% → −0.2%
・2021年度 : −0.1% → +0.1%
・2022年度 : +0.9% → +2.6%
・2023年度 : +0.6% → +1.7%
・2024年度 : +0.6% → +0.6%
・2025年度〜 : +0.7% → +0.6%

こちらも2022年度だけ消費者物価が2%を超えてくる予想です。次に長期金利。

・2020年度 : +0.0% → +0.0%
・2021年度 : +0.0% → +0.1%
・2022年度 : +0.0% → +0.1%
・2023年度 : +0.0% → +0.1%
・2024年度 : +0.0% → +0.1%
・2025年度 : +0.0% → +0.1%
・2026年度 : +0.2% → +0.1%
・2027年度 : +0.6% → +0.1%
・2028年度 : +1.0% → +0.1%
・2029年度 : +1.3% → +0.3%
・2030年度 : +1.4% → +0.5%
・2031年度 : +1.4% → +0.8%

長期金利については後半が「下方修正」となっており、低金利はまだまだ続く見通しなわけですね。

この2つのシナリオを比較すれば当然、後者の「ベースラインケース」の方が信憑性はあるわけですが、2031年度まで「長期金利は1%に届かない」ということになり、現状の金利水準から見れば多少上昇するものの、引き続き金利は低いままでということです。

つまりは、今のところ金利上昇を過度に心配する必要はないということですね。この内閣府の見通しも毎回発表されるたびに下方修正されていますので尚更です。

より確実なのは毎月のインフレ率をチェックすることで、当サイトでも物価動向について随時ご案内しておりますので参考になさってください。

<日本住宅ローンプランニング編集部>

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