長期金利は４月の０．３８５％から０．４３０％へ上昇。

５月も末日となりました。主要銀行の６月の住宅ローン金利を速報としてご案内したいと思います。

日銀は２０２１年年３月の金融政策決定会合で、イールドカーブコントロールによって「−０．２％〜＋０．２％」のレンジ内に抑え込んできた長期金利の変動幅を「−０．２５％〜＋０．２５％」に拡大しました。

さらに２０２２年１２月に変動幅を再拡大し「−０．５％〜＋０．５％」としました。下限も広がったものの、上限が上がるということは金利上昇リスクも高まるわけでその後の動きが気になりますが、過去１年の長期金利の動きをチェックするとこのようになっています。



変動幅拡大を契機に大きく上昇した長期金利ですが、その後は上がったり下がったりを繰り返しつつ、足元では０．４３０％と先月に比べれば上昇しています。

なお短期金利については引き続き「マイナス水準」で安定的にコントロールされていますので、「変動金利」は今のところ金利変動を心配する必要はありません。ますます変動金利の人気が広がりそうです。

ちなみに、当サイトでは６月の住宅ローン金利について以下の通り予測しました。

＞＞＞［2023年6月の住宅ローン金利予想］　変動は据置、固定は-0.1%程度低下

６月の住宅ローン金利の予想は「変動金利タイプは据え置き。固定金利タイプは全体的に−０．１％程度低下。」としました。

次に６月のフラット３５の金利については以下の通り予測しました。

＞＞＞［2023年6月のフラット３５金利予想］　前月比-0.08%　フラット35金利1.75%？

具体的にはこうですね。

・フラット２０金利　：　１．４０％　→　１．３６％　（−０．０４％）
・フラット３５金利　：　１．８３％　→　１．７５％　（−０．０８％）

では実際にはどうかと言うと、先行して発表した金融機関によれば６月のフラット３５／２０はこういうことのようです。

・フラット２０金利　：　１．４０％　→　１．３３％　（−０．０７％）
・フラット３５金利　：　１．８３％　→　１．７６％　（−０．０７％）

＞＞＞［速報！2023年6月のフラット３５金利］　フラット35＝1.76%、フラット20＝1.33%

微妙に違いましたね・・・なかなかピッタリ一致とはいかないものです。

では本題に戻って６月の住宅ローン金利情報をまとめていくと、まず大手銀行のプライスリーダーである三菱ＵＦＪ銀行の金利はこういうことになります。

◆三菱ＵＦＪ銀行の２０２３年６月の住宅ローン金利（表面金利）

・変動金利　：　０．４７５％　→　０．４７５％　（据え置き）
・１０年固定　：　０．８８０％　→　０．８１０％　（−０．０７％）
・２０年固定　：　１．６９０％　→　１．６００％　（−０．０９％）
・３０年固定　：　１．５００％　→　１．４１０％　（−０．０９％）

上記の通り長期金利は過去１ヶ月で上昇しましたが、三菱ＵＦＪ銀行の主要な固定金利は全て引き下げということですね。素晴らしい。

他の大手銀行が追随するのかどうか気になるところですが、みずほ銀行の６月の金利はこうなっています。こちらは保証料（＋０．２％）込みの実質金利でいきましょう。

◆みずほ銀行の２０２３年６月の住宅ローン金利（実質金利）

・変動金利　：　０．８２５％　→　０．８２５％　（据え置き）
・１０年固定　：　１．６５０％　→　１．６５０％　（据え置き）
・２０年固定　：　２．１５０％　→　２．１００％　（−０．０５％）
・３０年固定　：　１．８３０％　→　１．７６０％　（−０．０７％）

こちらも固定金利は概ね引き下げですね。

最後に当サイトで人気の住信ＳＢＩネット銀行の金利はこうなります。

◆住信ＳＢＩネット銀行の２０２３年６月の住宅ローン金利（実質・最低金利）

・変動金利　：　０．２９９％〜０．３２０％　→　０．２９９％〜０．３２０％　（据え置き）
・１０年固定　：　０．９７０％　→　０．９７０％　（据え置き）
・２０年固定　：　１．４３０％　→　１．４００％　（−０．０３％）
・３０年固定　：　１．４４０％　→　１．４１０％　（−０．０３％）

＞＞＞住信ＳＢＩネット銀行の最新金利はこちら

こちらも固定金利は概ね引き下げです。

そうしたわけで６月の住宅ローン金利は、今のところ「変動金利タイプは据え置き。固定金利タイプは概ね引き下げ。」と言うことで、当サイトの予測＝「変動金利タイプは据え置き。固定金利タイプは全体的に−０．１％程度低下。」は当たらずとも遠からずという気もしますが、月初に各銀行の金利をチェックしたいと思います。

なお、すでにこれら３銀行の６月の住宅ローン金利は発表されておりますので確定です。

ではここで２０１５年１月からの長期金利と上記銀行の１０年固定金利の変遷を振り返るとこのようになります。



局所局所では違和感のある動きもありますが、全体的には長期金利に連動して推移していることが分かります。

しかしこうしてみると、三菱ＵＦＪ銀行の１０年固定金利は住信ＳＢＩネット銀行を下回っていますね！人気が出ていそうです。

住信ＳＢＩネット銀行もだいぶ巻き返してきましたが。

みなさんが６月も最高の住宅ローンに出逢えることを祈っております。

＜日本住宅ローンプランニング編集部＞