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この数年の住宅ローン市場の最大のハイライトは日銀の実質的な利上げに伴う長期金利の上昇ですかね。長期金利は過去3年でこのように推移しています。
右肩上がりで上昇してきたわけですね!フラット35などの長期固定金利には逆風が吹いていると言えます。
ただ一方で昨年の11月ごろを境に一旦ピークアウトしているようにも見えます。今年の世界の金融政策は「利下げ」に向かっていくと思いますが、そうすると日本の長期金利にもさらなる下落圧力が加わることになります。注目ですね。
では実際に貸し出し状況がどうなっていたのかと言うと、そうした「住宅ローン需要」をタイムリーに知ることができるデータが、住宅金融支援機構が3ヶ月に1回発表する「業態別の住宅ローン新規貸出額」調査です。その最新版=2023年7月〜9月期の結果が発表されていますので早速チェックしてみるとこうなっています。
結果はこうですね。
・2023年7月〜9月期住宅ローン新規貸出額:5兆1,811億円(前年同期比−0.03%)
逆風が吹いているかと思いきや、前年とほぼ同じですね。
これまでの新規貸出額の推移をグラフ化するとこうなります。
ただ過去4年と比較すれば最も少なかったとは言えそうです。
次に同じ調査からフラット35の貸出額と長期金利の推移をチェックしてみるとこうなります。
こちらは上記の通り金利上昇が逆風となり、フラット35は苦戦しているわけですね。この10年で最低水準の新規貸出額となっています。
長期金利が上昇しても変動金利は上がりませんので、住宅ローンの固定金利と変動金利の差がどんどん広がっています。固定金利タイプの住宅ローンが苦戦するのは当然です。
参考になさってください。
<日本住宅ローンプランニング編集部>