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9月も早くも中旬となりました。いつものように来月の住宅ローン金利予想をしていきたいと思います。
まずこれまでの金利推移を振り返ってみると何と言っても衝撃的だったのがもう8年前となってしまいましたが、2016年1月末に発表された「マイナス金利政策」ですね。
金利がマイナスになるというのは想定外でしたが結果的に住宅ローン金利も劇的に低下しました。
加えて日銀による「金利操作付き金融緩和=イールドカーブコントロール」で長期金利は「0%前後」にコントロールされることになりました。グラフを見れば特に2021年までは日銀の思惑通り長期金利の動きが管理されてきたことが分かります。
しかし。
2021年3月には変動レンジが「−0.25%〜+0.25%」となり、2022年12月には再拡大し「−0.50%〜+0.50%」となり、2023年7月には上限が「+1.0%」に引き上げられ、そしてついに2024年3月にはこのイールドカーブコントロールそのものが終了となりました。
同時にマイナス金利も解除となっています。いよいよ「利上げ」ということですが、実際金利はハッキリと上昇してきました。
久しぶりの金利上昇で焦りますが、ただ世界が徐々に「利下げ」に向かいつつある現状を踏まえれば、日本の住宅ローン金利だけが右肩上がりで上昇することは考えにくいです。冷静に借り入れ・借り換えのタイミングを検討いただければと思います。
[2024年10月の住宅ローン金利予想]
毎度前置きが長くなって恐縮ですが、大まかな金利の動きや背景を踏まえた上で、ここから来月=2024年10月の住宅ローン金利を具体的に予想していきたいと思います。
まず金利環境としては上記の通り日銀の利上げによって金利に上昇圧力がかかっている状況ですが、過去3ヶ月の長期金利の推移をみるとこうなっています。
先月の同じ時期と比べても、メガバンク各行が金利を決定したであろう8月下旬ごろの金利水準と比べてもほぼ変わらずといった状況ですね。追加利上げの機運はすっかり遠のきましたので当然かもしれません。
というわけで10月の住宅ローン固定金利の予測としては、「固定金利タイプはほぼ変わらず」としておきたいと思います。
次に住宅ローン「変動」金利タイプについて。
人気の住宅ローン金利タイプと言えば変動金利ですが、この変動金利タイプのベースとなるのは長期金利ではなく「短期金利」です。
そしてこの短期金利については日銀の「ゼロ金利政策」によって金利ゼロに到達したことに加え、日銀が完全にコントロールしているために上がることも下がることもなくずっと「超・低金利」を維持してきました。
ただ上記の通り2024年3月に「マイナス金利政策」が解除され、7月に追加利上げが発表されたこともあり、短期金利もだいぶ上がってきましたね・・・9月13日現在の代表的な短期金利である「無担保コール翌日物」金利はと言えば「0.229%」となっています。
1ヶ月前の金利は「0.227%」でしたから当面はこういった水準が維持されるということです。今のところ住宅ローン変動金利に変化はありませんでしたが、短期プライムレートも上がり、いよいよ波及しますかね?
そうしたわけで10月の住宅ローン変動金利の予測としては「+0.2%程度の利上げが広がる」としておきたいと思います。
とは言いつつ住宅ローンに積極的な銀行は金利を据え置くのでしょうけれど。金利比較が大事ですね。
みなさんが来月も最高の住宅ローンに出逢えることを祈っております。
<日本住宅ローンプランニング編集部>